正反対。

6月下旬

もう夏です。

中間テストの結果が張り出されたそうで、茅野が駆け寄ってくる。

茅野に腕を引っ張られる

張り出された結果に沢山の人は群がっていた。

茅野と平くんは最近仲良くなったらしい。

よく話しているのを見かける。

小学生のような喧嘩の売り方。 でも、図星である。

私はきっとこれからもこの2人の喧嘩の仲裁に入る役目だろうと思った

私も正直びっくりした。

平くんは学力が低くないのは分かっていたが、まさかここまでだなんて思いもしなかったからだ。

佐藤大樹。頭も良くて運動もできる文武両道。でも、モサっとしているのがモテない理由らしい。

また始まる言い合い

私は少しもどかしいような気分。

昔から運動が苦手で勉強が得意な私

昔から勉強が苦手で運動が得意な茅野

そんな訳ない

平くんにとって私は「お荷物」のような存在。

1年生歓迎会も私はほとんど何も出来なかった。

資料を運んだりする時だって、平くんに任せっぱなし。

だからそんな筈ない。

必死に誤魔化す

と、いつものように返されてしまう

目には目を歯には歯を

そんな茅野

互いに求め合い高め合う

そんな私

どう転んでもせ正反対な私達

きっとここまでやってこれたのも、お互いに認めあってきたから。

いつもの会話

いつもの景色

そんな当たり前が2年後にはもう無いなんて。

私は少し寂しく思う