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リクエスト🙌🏻
颯斗
その声は、俺がお風呂場で椅子に座り、 温かいお湯で髪を濡らしている最中に、 急に聞こえてきた。
何事かと思い振り向くと、 颯斗がお風呂場のドアを開けて、 当たり前みたいな顔をして立っていた。
永玖
颯斗
永玖
颯斗
颯斗
永玖
思わず聞き返したけど、颯斗は本気らしい。
湯気の向こうで、 泡立てたシャンプーを手のひらにのせながらにっこり笑ってる。
意味がわからない。
なんで急に。
一緒にお風呂入ったことなんかないのに。
颯斗
永玖
永玖
言いながら振り返ろうとしたら、 颯斗の手が頭にのっかって、 そのまま指が髪を梳くように滑り込んできた。
颯斗
反射的に固まる俺をよそに、 颯斗の指先がゆっくり頭皮をなぞる。
しゅわしゅわと泡が立って、 髪の間をすべる感覚が心地いい。
永玖
颯斗
颯斗
永玖
颯斗らしい答えに苦笑しつつも、
妙に丁寧な手つきに落ち着かない。
颯斗
ふいに低い声でそう聞かれて、心臓が跳ねた。
永玖
颯斗
どうしたらいいかわからなくて、 ちょっとツンとしてしまう
いつもそう。
颯斗が何を考えてるかなんて、 俺には本当のところはわからなくて、 なんとなくちょっと流されてる感じになる。
颯斗の手は、さっきより少し強めに頭皮をマッサージするみたいに動く。
指の腹がじっくり押し当てられて、 じんわり気持ちいい。
思わず目を閉じたら、 颯斗の低い声がすぐ耳元で響いた。
颯斗
そう言った颯斗がシャワーを取る気配がして、俺は顔を上げる。
けど、次の瞬間、
後ろから腕が回されて、 ぐいっと体ごと引き寄せられた。
永玖
永玖
背中に颯斗の胸板がぴたりとくっつく。
浴室の湿気と、颯斗の体温と、 湯気混じりの匂いにくらくらする。
颯斗
いつも通りの落ち着いた声なのに、 なんでだろ。
心臓がやたらとうるさい。
颯斗の指が髪を梳きながら、 ゆっくり泡を流していく。
ぬるま湯が首筋を伝っていくのと一緒に、 変なざわつきが肌をなぞるみたいで落ち着かない。
颯斗
永玖
颯斗
颯斗
不意にそう言った颯斗の声が、 なんかやけに優しくて、思わず笑ってしまった。
永玖
永玖
颯斗
くすっと笑う声が耳元でして、 さらに心臓が跳ねた。
俺はたぶん、今、めちゃくちゃ顔が熱い。
……なんかのぼせそう。
颯斗の手は、まだ俺の髪を梳いてて、 シャワーのお湯が肩を流れ落ちていく。
ぬくもりに包まれたまま、 気持ち良さでぼんやりしてしまう。
颯斗
永玖
颯斗
耳元で聞こえる声は、妙に甘い。
永玖
颯斗
俺の髪を撫でる指が、やさしくゆっくり動く。
さっきまで落ち着かなかったのに、 今は妙に安心して、思わず目を閉じた。
永玖
颯斗
永玖
永玖
自分でもびっくりするくらい素直な言葉が出た。
でも、言ったら少しだけ楽になった気がする。
颯斗は、そんな俺の頭をぽんぽんと撫でて笑った。
颯斗
颯斗
永玖
照れくさくてそう返したら、 颯斗がまた楽しそうに笑った。
コイツは、やっぱりずるい。
それから颯斗もサッと洗い流す。
永玖
颯斗
コメント
2件
これって続きありますかね? 1話めちゃくちゃ最高すぎます
この物語終わったら哲汰くん受けで🔞書いて欲しいです!攻めとシチュはお任せします!!