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翌日ーー

涼真

光先輩早いっすね

そーいうお前もだろ

部活開始1時間前、光と涼真は体育館に居た まあ、正確には光が呼び出したんだが

昨日はありがとな

涼真

別にお礼言われることなんてしてないけど?

お前まじ素直じゃねーの

涼真

それ先輩だけには言われたくないっす

昨日、陽菜に気持ち伝えれてスッキリしたわ

陽菜の事・・・絶対泣かすなよ

涼真

・・・ほんと先輩達って分かりやすいよね

「たち」ってなんだよ?意味わかんねー

涼真

陽菜。顔にすぐ出る所とかほんとそっくり

涼真

前から思ってたけどそういうとこ・・・ちょっと嫌、てかムカつく

いやそんな事言われても知らねえし

涼真

でもまだ諦めきれてないんでしょ?

正直「今」はな・・・昨日の今日だし、でも気持ち整理してちゃんとするつもりだから安心しろ

お前から取ろうなんて思ってねえから

涼真

・・・別にいいんすよ?俺、光先輩に負ける気しないし

はいはい、それはもう分かったっつの

俺と陽菜は「幼馴染」のままでいいんだわ

「もう決めたんだ」と、光は自分に言い聞かせるかのようにそう呟いた

涼真

絶対陽菜のこと幸せにする

ん?

涼真

約束するっす

おう、頼んd・・・

陽菜

涼真!光!おはよー!

体育館に響く明るい声

陽菜

2人で何話してたの?

涼真

陽菜先輩には内緒っす

だな

からかう様に悪戯っぽく笑う二人に少し不服そうな陽菜

陽菜

なによ、2人して意地悪~

涼真

先輩今日も可愛いっすよ?

陽菜

そんなこと聞いてないの!

(・・・これでいいんだよな)

誰よりも傍にいた

・・・つもりだった

あいつの隣はもう俺じゃないから せめて「幼馴染」のままでいたい ・・・なんて俺のワガママだろうか

月日は流れ季節は3月、 今日は陽菜たちの卒業式ーー

結衣

もう・・・いつまで泣いてるの

陽菜

クラスの子達やバスケ部の皆とはさっきお別れしたけど・・・

陽菜

結衣と離れるの寂しいんだもん

結衣

一生の別れじゃないんだから大袈裟よ

卒業式も終わり卒業生達は最後の想い出作りに友達やクラスメイトと写真を撮ったりお喋りをしたりと賑やかだ

よ、って・・・お前まだ泣いてたのかよ!?

陽菜

ひ、光!泣いてなんかないし

それ以上泣くと不細工になんぞ、ほら

嫌味を言いつつも陽菜にハンカチを渡す光

結衣

(相変わらず素直じゃないんだから)

陽菜

ありがと・・・

な、卒業旅行行かね?俺らで

結衣

あら、光がそんな提案してくるなんて珍しいわね

陽菜

凄くいいと思う!行こうよ!

そういうと思って・・・お前らの予定に合わせてチケット取っといたんだわ

光が二枚のチケットを二人に渡す

結衣

それ、前に陽菜が行きたいって言ってた・・・

陽菜

ディ○ニーランド!!

陽菜が嬉しそうに瞳をキラキラと輝かせた

涼真

ねえ、俺は仲間外れっすか?

陽菜

あれ、涼真?

結衣

あら?

ったく・・・ほんとお前はいつも突然だな

涼真

光先輩、邪魔

はいはい・・・

光と結衣は顔を見合わせ、空気を読んで陽菜から少し距離をとる

陽菜

え・・・?

涼真

陽菜先輩、卒業おめでとう

そう涼真が陽菜に差し出したのは、 可愛らしいピンクの薔薇の花束。

陽菜

ちょ、ちょっと待って・・・コレ私に!?

涼真

逆に陽菜先輩以外、誰にあげるんすか

涼真

コレ100本あるんすよ・・・俺の気持ち、受け取ってくれますか?

卒業生1

ねえあれ、バスケ部のマネージャーの子の彼氏君?

卒業生2

いいなあ、私も1度でいいからあんな事されたい

結衣

涼真くんはいつもやる事が違うわよね

・・・恥ずかしすぎて絶対無理

周りから注目の的となる陽菜たちだったが、もちろん涼真はそんな事気にも止めない

陽菜

もちろん、すっごく嬉しい・・

花束を受け取る陽菜は少し恥ずかしそうにはにかんだ

涼真

卒業しても俺の気持ちは変わらないから

陽菜

ありがとう、私も涼真が大好き

結衣

・・・陽菜!せっかくだから写真撮ってあげるわよ、スマホ貸しなさい

陽菜

え、いいの?じゃあお願いする

結衣にスマホを渡す陽菜

涼真

陽菜先輩、じっとしてて

陽菜

ん?な、に・・・!?

一瞬の出来事で何が起きたのか分からなかったが、 涼真に抱き抱えられる陽菜は いわゆる「お姫様抱っこ」状態 陽菜はあまりの恥ずかしさに頬を染め、顔を背ける

涼真

写真撮るのに顔隠したらだめじゃん

陽菜

だって皆見てるし、私重いし、恥ずかしいよ・・・

涼真

なら、俺だけ見てて

陽菜

え?

結衣

陽菜、撮るわよー

涼真は陽菜の顔に手を添え、強引に顎をクイッと持ち上げると、視線を自分へと向けた

「3・2・1」

周りから女子生徒子の黄色い声が響く

結衣

いや、撮ってる私の身にもなりなさいよ

結衣の持つスマホの画面には、キスをする2人の姿

陽菜

もう!涼真!

涼真

最高の想い出になったでしょ?

いいんじゃね?あいつら幸せそうだし

幸せそうな二人を微笑ましそうに見つめる光

んじゃ、今から皆でカラオケでも行こうぜ!

陽菜

行く行くー!

どんなに好きでも 叶わない恋がある事を知った 今は 心から 2人の幸せを願う光だった

END

この作品はいかがでしたか?

411

コメント

3

ユーザー

めっちゃ良かったです🥺🥺最後まで読ませていたただきました!ありがとうございます🙏

ユーザー

最終回だー!!最高でした!!

ユーザー

最後まで読んでくれた方本当にありがとうございました😳💗 another storyも計画中です( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )

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