この作品はいかがでしたか?
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8件
次も楽しみ
神すぎる…
おおおお、、、!!✨ 元々好きでしたが、更に好きにました!!😭✨ 発作の表現がめちゃくちゃ好きです 続き待ってます!
# 15 . 再会
病室に着いた時 僕は思わず息を飲んだ
いつも綺麗好きな紫くんと僕が 片付けていた部屋が 見た事ないほどに荒らされていた
そして四人の姿が見えない
黄
僕は絶望した
だけど
青
赤が使っていたベッドの裏から 青ちゃんの声が聞こえた
黄
全然ほっと出来ない状況だけど 青ちゃんがいることに 少しだけほっとした
僕は急いで 声が聞こえた方向に走る
黄
青ちゃんの腕からは 大量の血が流れ出ていた
止血しようとしていたけど 場所的に上手く出来なかったんだ
黄
青
青
青ちゃんの方を見ると 泣いていた
僕だって泣きそうだ
青
青
怪我してない方の腕で 僕の腕を強く掴む
青先生は珍しく 情けなく泣いていた
黄
犯人を探したいけど 検討もつかねぇよ
青
青
青
僕が部屋を出ようと立ち上がると 青先生はしっかり情報をくれた
あれだけ血が出るのは それくらい傷口が深いんだ
今も僕が来る前も 傷が痛いはずなのに 三人のことしか考えてなかったなんて
黄
凄いなぁ。青ちゃんは
こいつら俺達の 値踏みを始めやがった
赤
何も出来ないのが悔しい
隣にいる桃ちゃんは PTSDの発作と多分熱のぶり返しで 息が荒いとかのレベルじゃない
橙くんはパニック発作で暴れたら 気絶させられた
殴られた場所は左後頭部
呼吸音は聞こえるから生きてるけど 不安でしかない
今過呼吸状態の桃ちゃんも いつ気絶させられてもおかしくない
唇と下を噛んで 必死に声を抑えてるっぽいし
赤
微かに香ってくる鉄の匂いで 頭がクラクラする
俺はいつの間にか気を失っていて 次に目が覚めた時は 知らない薄暗い部屋だった
気を失っていた橙くんは 目が覚めていて 桃ちゃんは目も唇も手も 体の全てが震えていた
俺らを攫った当の本人達は ちょっと離れたところで 何かを話している
橙
橙くんの パニック発作は抜けない
俺だって怖い
思考だけは いつもより早く回るのに 体は俺が思うように 動いてくれない
赤
どうしよ
呼吸が苦しい
桃
桃
おまじないのように 桃ちゃんは青先生の名前を呼んでる
俺も黄先生を思い出すと 少し心が暖かくなる
けどやっぱり寒い
手を足も心も 黄先生がいないと冷たいんだ
先生が感じられる病院は あんなに暖かいのに
桃
桃ちゃんのあの目は PTSDの発作だ
さっきまでがギリギリだったのに 怖いやつに名前を呼ばれたことと 腕を強く掴まれたことで 発作の引き金を引いちゃったんだ
いつもなら 背中を摩ってあげられるのに 声をかけてあげられるのに 近くにいることが出来るのに
今の俺は何も出来ない
赤
名前を呼んであげることしか 今の俺には出来ない
俺は無力だ
でも次の瞬間 薄暗い部屋に光がさした
黄
同時に俺の心は 今までで一番暖かくなった
僕は一緒に来た警察よりも 早く扉を開けた
三人が心配だったから 僕自身も怖かったから
黄
けどそれよりも 怒りの感情が強すぎて 抑えるので精一杯
黄
黄
今にでも殴りたい
はらわたが煮えくり返りそうだ
青ちゃんを撃って 三人を無理やり連れ去った挙句 怖い思いまでさせた
警察
警察
黄
怒られてしまった
クソどもは捕まって 赤たちは解放された
僕はすぐに駆け寄り 地面に膝を着く
黄
赤
赤は安心しているのか さっきまで強ばっていた体が 脱力しきっていて泣いていた
桃
桃くんは目を大きく見開いて 必死に呼吸している
きっと発作だ
橙
橙くんは苦しそうに床に 倒れ込んでいる
橙くんもきっと発作だろうけど
この二人の発作は 僕にはどうしようも出来ない
桃くんは青先生 橙くんは紫先生じゃないと きっと安心できない
でも僕は三人を抱きしめた
黄
黄
泣きたいのは三人のはずなのに 僕が泣いてるよ
情けないなぁ。僕
赤
ぎこちなく赤は笑った
桃
桃くんも苦しいはずなのに 僕の表情から気持ちを読み取って 声をかけてくれた
声をかけるべきなのは僕なのに
黄
泣きながら 僕は安心して欲しくて笑った
黄
笑って目を開けたら 桃くんは倒れていた
桃
黄
たぶん この間の熱がぶり返した
赤
黄
赤
黄
黄
黄
赤
確かにさっきから 一歩も動いてない
まだきっと怖いんだ
でも熱で脱力状態の桃くんと 床で倒れ込んでる橙くんを 運ぶので精一杯だ
警察の人に手伝ってもらう? いや、余計にパニックが酷くなる
赤を運んでもらうのも 赤のストレスが溜まる一方だ
青先生は腕を撃たれて きっと病院から動けない
望みがあるのは紫先生だけど この出来事を知ってても 動ける状態かどうか…
どうにか三人を 同時に運べる方法を 模索していたら入口から 聞き覚えのある声が聞こえた
紫
紫先生だ
黄
橙
橙くんが紫先生の声を聞いて 起き上がろうとするけど 思うように体が動いてなさそうだった
紫
紫先生は橙くんの体を起こして いつもの優しい笑顔を見せる
橙
その笑顔を見て安心した橙くんは 気絶するように眠る
紫
紫
紫
黄
紫
紫
黄
紫
黄
やっぱり紫先生は凄いや
赤たち三人だけじゃなくて 僕まで笑顔にしてくれた
黄
紫
僕も頑張らないとな
ぶっちゃけ自分も この話が好きです
書いてて楽しかった✌🏻