rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 兄弟パロ、執事パロ
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苦手な方はback推奨!
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10 たったひとつ、選んだ言葉が
金曜日の午後、六奏学園には、週末を前にした開放感がほんのりと漂っていた。
廊下を行き交う生徒たちはどこか浮ついた足取りで、教室の空気もいつもよりざわついている。
そんな中、こさめは窓辺の席で一人、静かに本を閉じた。
昼休みも終わりかけた頃、隣の席に座るなつが何気なく口を開く。
なつ
こさめは少し驚いたように目を上げる。
こさめ
こさめ
こさめ
そう言って笑ってみせるこさめに、なつはしばらく黙ったまま視線を外した。
けれど数秒後、ぽつりと低い声が落ちる。
なつ
こさめ
なつ
なつ
それだけ言うと、なつは再び前を向いてしまう。
こさめはその背中を見つめながら、少しだけ唇を噛んだ。
──たったそれだけの言葉なのに、こんなに心が軽くなるなんて。
こさめは、そっと呟いた。
こさめ
一方、生徒会室では、らんがプリントの束を机に並べていた。
らん
疲れたように伸びをするらんの隣で、いるまが静かにメモを取っている。
いるま
らん
らん
らんは急に思い出したように身を乗り出す。
らん
らん
いるまは少しだけ目を見開いた。
いるま
らん
らん
真剣なまなざしで向けられた言葉に、いるまは黙り込んだ。
らん
らん
いるま
いるま
しばらくの沈黙のあと、いるまはうなずいた。
いるま
らんはふっと笑った。
らん
放課後の校門前。
制服の襟元を少し緩めたみことが、スマホを片手に誰かを待っていた。
みこと
その声に応えるように、少し離れた木陰からすちが現れる。
すち
すち
みこと
みこと
すち
みこと
みこと
むくれるみことを見て、すちはほんの少し笑った。
すち
すち
みこと
みこと
すち
みこと
すち
みこと
すち
みこと
でもそのまま、みことは横に並ぶすちの袖を、そっとつかんだ。
みこと
すち
ふたりの歩幅は、ほんのわずかだけど、ぴったりと揃っていた。
その夜、屋敷のダイニング。
珍しく六人が同じ時間に顔を合わせていた。
夕食を終えた後、自然と会話が広がっていく。
こさめ
なつ
なつ
みこと
こさめ
こさめとみことが笑う中、すちといるまはそれぞれ背筋を正しながらも、少しだけ柔らかな表情を見せる。
らんはその光景を眺めながら、ぽつりと呟いた。
らん
その言葉に、誰も返事はしなかったけれど。 不思議と、その場にいた全員が同じ気持ちでいた。
──たったひとつ選んだ言葉が、相手の心に届く。
それだけで、世界が少し変わることを、彼らはこの日、少しだけ知ったのだった。
第10話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡110
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