りか
わぁ、かわいいリング!
海翔
誕生日おめでとう
りか
ありがとう!
海翔は彼女のりかの誕生日プレゼントにリサイクルショップで買ったリングをプレゼントした。
海翔
(こんなに喜んでるなら言わなくてもいいかな)
りか
わたしこれからこのリング
ずっとつけてるからね!
りか
やだよこんな人の多いところ
海翔
え?なんで
海翔
いつもここでデートしてるだろ。
海翔
じゃあフードコートにしようか?
りか
それもいや。
子どもじゃないんだし
海翔
(まぁ、機嫌が悪いだけだよな…)
先生
そこの生徒、アクセサリーは
校則で禁止のはずだぞ!
すぐにはずしなさい
りか
嫌です
絶対はずさない!
先生
あとで職員室に来なさい
りかはもともとおとなしかったのに
攻撃敵になり異常にリングに
こだわるようになった。
海翔
りか、今日怒られたんだって?リングなら学校以外でつければいいだろ
りか
わたし、絶対にはずさないって言ったじゃん。はずしちゃダメなの!!!
海翔
りか、落ち着け!どうした
海翔
(いつものりかじゃない!)
海翔
(リングをはずさないと!)
りか
やだ、やめて!はずしちゃダメッ!
海翔
(なんではずれないんだよ!)
りか
どこにも行かないで
もう離れない!
海翔
りか?大丈夫か?どうした?
りか
わたしから離れていかないで
海翔
りか、なに言ってるんだ!?
海翔が無理矢理リングをはずすと
りかはそのまま気を失ってしまった
海翔
(買った店にリングを返しに行こう)
店主
あのリング…何度しまっても
いつの間にかケースに並んでいてね。そして誰が買っても
そのうち必ずお金はいいから
返したいって戻ってくる
店主
最初の持ち主だった女の人の悲しみが残っているのかもしれない…。わたしもどうしたらいいのか困り果てていて…
りか
リングをしてたら自分が
別人になったみたいで
りか
海翔くんが離れていってしまう気がしたの。
りか
海翔くんに嫌われるくらいなら、何をしても絶対に引き止めなきゃ!
りか
…そう 今だってね…
海翔
え…………………今って?
繋いでいる手を見ると、
りかの指には返したはずの
リングが不気味に光っていた。