波紅〇〇
共同墓地で蹲り、溢れる涙を拭う事もなく ただただ哀しみに打ちひしがれる。
黒基調の服と腰に隠された銃は ポートマフィアに所属する事を示す。
波紅〇〇
波紅〇〇
此の墓地には私が嘗て愛した男性"達"が眠っていた。
私は好いた相手が必ず死ぬ詛いに罹っていた。
太宰治
と、突然背後から声がし、振り向く。 其処には一人の青年が立っていた。
黒い外套に片目は包帯で覆われている。 黒社会で最も恐れられる男。
波紅〇〇
そんな男だと知らず私は見上げる。
外套が汚れる事も気にせずに、目線を合わせるように屈む其の人。
太宰治
青年…太宰さんは私の涙に濡れた頬をハンカチで拭ってくれた。
波紅〇〇
太宰治
太宰治
波紅〇〇
波紅〇〇
私は地面に着く外套の裾を見て顔を青くする。
直ぐに太宰さんと一緒に立ち上がって、 「失礼します」と裾の土を払った。
幹部様の外套が汚れる事を恐れて 涙はすっかり引っ込んでいた。
太宰治
波紅〇〇
太宰治
太宰治
太宰治
波紅〇〇
太宰治
波紅〇〇
太宰治
太宰治
波紅〇〇
波紅〇〇
波紅〇〇
私は太宰さんの姿が見えなくなるまで頭を下げて見送った。
此の時の私は未だ知らない。
彼と二度と戻れなくなるような恋をする事も、 私も元彼達も彼の掌の上だった事も。
コメント
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♡100ずつ増やしてくね
初回だけ2話更新です✌