ずっと忘れない
俺の大切な失恋
出会いは2年とちょっと前
高校に入学して1ヶ月経ったあの日
爽真(ソウマ)
屋上で何をするでも無く
ただ、 ボーッと空を見上げる爽真を 俺は見付けた
先に見付けたのは俺だったけど
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
声を掛けてきたのは爽真からだった
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
何でもない普通の休日
爽真と俺は いつもの様に俺の部屋で過ごしていた
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
"俺と付き合ってよ"
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真は可笑しそうに笑う
確かにあれは急だったけど
すぐに言わないと 爽真が逃げてしまいそうだったから
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
そう問いかけると 爽真の体がビクッとあからさまに揺れた
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真は笑って 俺の肩をバシッと叩いた
その後は爽真の課題を手伝ったりと 適当に時間を過ごした
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
さっきまでの明るい笑顔が消え
爽真は暗い影をその顔に落とした
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真の頬に手を重ね 真っ直ぐに視線を合わせて言った
普段眠たそうな爽真の瞳が 少し大きく開かれる
だがすぐにフニャリと歪み 消えそうな笑顔を俺に見せた
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
変な表情してる爽真を ベッドへ優しく押し倒し
俺は深く口付けた
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
ギュッと俺を抱き締める爽真
その腕は微かに震えていた
約1年前
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
俺と爽真は 人影の少なくなった校舎内に居た
場所は保健室
保健の先生は今日休みで たまたま鍵が開けっ放しだった
入口の鍵を閉め 窓のカーテンも全て閉めた
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
少し泣きそうな表情をして 爽真が振り返る
俺はそんな爽真の腕を掴み ドサッと乱暴にベッドへ投げた
ギシリと音を立てて爽真に覆い被さる
爽真は怯えた様にキュッと縮こまっていた
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
我ながらズルいとは思う
爽真が困ると知ってて
1つの答えしか口に出せない様に 言葉を投げかけている
爽真はギュッと眉を寄せ 白い肌を赤く染めた
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
震える声に揺れる瞳
恥ずかしそうに もぞもぞと枕で顔を隠す爽真
可愛い
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
枕を握る指先に軽くキスを落とす
ビクッと反応する爽真が 可愛くて仕方がない
数回、指先にキスをしていると
爽真は恐る恐る枕から顔を覗かせた
爽真(ソウマ)
合わせた唇から 絡めた舌から
熱くて、熱くて ドロドロに溶けてしまいそうだった
だけど
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
この後、俺は...
爽真の秘密を知る事になる
約半年前
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
俺と爽真は休日のデートとゆう事で 水族館に来ていた
水槽に釘付けになる爽真
俺はそんな爽真から 目が離せなかった
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真は水槽から目を離さずに 突然、俺に問い掛けてきた
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
優しく、どこか哀しく
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
微笑んで爽真はポツリと言葉を零した
樹人(ミキト)
そんな人魚の話よりも
爽真の横顔の方が何倍も 綺麗だと
口にはせずに呟いた
数ヶ月前
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
寒い冬の日
所々に灯るカラフルなイルミネーション
溢れる人
その中を爽真は子供のように駆け抜ける
今日はクリスマス
俺と爽真は特に目的無く ふらりとお散歩デートをしていた
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
何度かぶつかりそうになっているとゆうのに
爽真はそれに気付いていない
俺は爽真の手を取り動きを制する
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
突然笑いだす爽真
可愛いと思ったけど 何故笑われたのか分からない
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
何だ、何だそんな事か
爽真はギュッと手を握り返してくれる
初めは容姿で好きになった
でも今は 中身も好きになってる
爽真を可愛いと思う度
大切にしてやろうって
絶対幸せにしてやろうって
その想いを強くさせた
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
爽真(ソウマ)
どのイルミネーションよりも 眩しい爽真の笑顔
俺は生涯、忘れる事は無いだろう
俺と爽真の 最後のクリスマスを
そして、昨日
爽真(ソウマ)
樹人(ミキト)
17:42
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
ありがとう
俺はボーッと空を見上げる
あの時の爽真は どんな気持ちで見上げていたんだろう
今となってはもう、分からない
樹人(ミキト)
呼べば返事をしてくれる気がして
なんてよく言うけれど
そんな気、全く起きない
だって爽真はもう居ない
それはどうしたって変わらない事実
返事してくれるのは記憶の中の爽真だけ
俺は昨日
恋する相手を失って、失恋したのだ
それもまた、変わらない事実
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
爽真は幼い頃から病気だった
病院から出られない時期もあった
爽真は頑張って、頑張った
けど、命の終わりが定められてしまった
約1年前のあの日
爽真は大量の鼻血を流して倒れた
意識の無い爽真を目にして 凄く怖かった
その後、病院で爽真は意識を取り戻す
そして開かれた爽真の口
俺は初めて、爽真の秘密を
病気の事を知ったんだ
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
俺は目を閉じて沈黙する
そしてゆっくりと目を開けた
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
樹人(ミキト)
だからその時まで
この恋は閉じ込めておこう
ずっと忘れない
俺の大切な失恋
〜CLOSE〜
コメント
10件
冒頭から、あれ…失恋した…とか思ったらくっついてて あー、ハッピーエンドかぁって思ったら…ほろ苦く終わって…🤔 揺さぶられるねぇ…😏 途切れ途切れに言う言葉、全部が可愛いとか ふとしたことでかっこいいなぁとか それだけ、愛し合ってたんだなぁって思った🥰
スラスラとやめて切なさもわかって…上手い
切ない🥺