少女
ふぅ…寒いな…
少女
よし…できた!
少女
私の大好きなアップルパイ!
少女
今日こそ街の人達に食べてもらえるといいな…
この世界は全ての人が永遠の命を 持っている
ただ赤い実… 林檎を食べると永遠に生きられない
あの少女は林檎を食べてしまった 街の人々は少女を蔑んでいた
少女
今日はここでいいかな?
少女
なんとなくだけどこの街は憂鬱な感じがするのよね
少女
全てのことにやる気がないというか…
少女
まあ今は1人でも多くの人に食べてもらおう!
少女
私が作ったアップルパイです!
少女
今日は自信作なのでぜひ食べて見てください!
街の人
そんなのひとつも売れないよ
街の人
誰が呪いの実なんか食べるか…!
少女
そんな…
街の人
いい加減諦めな
少女
……
少女
今日は帰ろうかな
少女
呪いの実なんて…
少女
こんなにも美味しいのに…
少女
ここで諦めちゃだめだよね!
少女
明日も作って食べてもらうんだ!
少女
よし!今から明日の準備をしよう!
少女
うん!今日は時計塔のすぐ下で売ってみようかな?
少女
いっぱいアレンジしてみたから食べて欲しいな…
少女
美味しいアップルパイはいかがですか?
少女
アレンジを加えたものです!
少女
とても美味しい…
街の人
邪魔だよ…!
少女
あっ…
ドサッ
少女
………
少女
拾おう…
少年
はい
少女
え?
少年
食べてみてもいい?
少女
あっ…えっと
少年
モグモグ
少年
美味しいね!
少女
!!
少女
ありがとう…!
少年
転んでたけど大丈夫?
少女
うん!
少女はとても嬉しかった
ずっと1人だった自分に手を差し伸べてくれた
永遠の命は消えてしまった …
だから今この少年と出会えたこと
この少年とこれからを共に過ごすこと がとても大事に思えた
少年と出会って10年が経った
少女
ねぇ…死んじゃ嫌だよ…
少年
泣かないで?
少年
最後ぐらいは笑って欲しいな
少女
だって…だってぇ
少女
大好きなのに…
少年
……
少年
僕ももっと君と生きたいよ
少年
僕だって大好きだったんだから
少女
林檎なんて食べなければ…
少年
それは違うよ?
少女
なんで?
少年
永遠の命がないからずっと君といたいと思えた
少年
永遠の命がないから色んなことに興味が出た
少年
だから僕は…
少年
食べてよかったと思うよ…
少女
そうだね…
少年
また…アップルパイ食べたいな…
少女
アップルパイならいくらでも作ってあげる…!
少女
だから…だから…
少年
………
少女
死なないでよ…!
少女
ねぇ…生きてよ…
「幸せだったよ」
少女
…!!
少女
っ……
少女
あぁ…
少女
私も…
少女
幸せだった…!!
少女
ありがとう…
少女
1人だった私を助けてくれて…
少女
「幸せ」を教えてくれて
少女
ありがとう!!






