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8 - 第8話

2024年07月25日

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剛side 美羽と約束した花火大会の日。 いつも通りの練習をこなした後 シャワーを浴びて 浴衣に着替えた。

椎葉

変じゃないよね?

石黒

うん。

森木

かっこいい(棒)

椎葉

棒読みすぎて不安なんやけど。

石黒

富田が準備できたって。LINEきた。

森木

この巾着の中に財布と絆創膏とゴミ入れのビニール袋詰めときました。

石黒

なんで絆創膏?

森木

彼女さん今日下駄履くんでしょ?鼻緒の摩擦で擦りむくはずなんで予備で5枚入れてますから。

椎葉

有難いけど5枚もいる?

森木

剛さん練習は器用ですけど、日常生活じゃ不器用そうなんで。糸通し苦手そう。とりあえず蓮さん待ってるんで。行ってらっしゃい。いい報告待ってます。

森木に押し出されるように 寮を出て、 蓮が待つ車に向かった。

とある商店街に続く 道で車を降り蓮にお礼を言って 美羽との待ち合わせ場所に向かう。 早めに着いたのか 美羽はまだ来ていない様子だったから しばらく彼女を待っていると 横から誰かに話しかけられ 横を見ると彼女が浴衣姿で立っていた。

美羽

ごめん待った?

椎葉

ううん。さっき着いたばっかだから。んじゃ行こっか。

美羽

うん

商店街に屋台が並び 何やろうか迷ったが お腹がすいていてなにか食べようと 話になりそれぞれ好きなものを買って 近くにある神社にやってきた。 鳥居をくぐると 親子連れや友だち同士など 賑わっている様子。

椎葉

いちごのかき氷とわたあめとりんご飴で足りるの?

美羽

足りなかったら焼きそばとかたこ焼き買って食べるから大丈夫。

美羽と知り合って 初めての花火大会の時も 主食を食べずに かき氷やベビーカステラなどを 先に食べていて変わらない様子だった。

椎葉

たこ焼き1個食べる?

美羽

食べる。

爪楊枝でたこ焼きひとつ取って 口に入れた美羽。 元々猫舌で結構熱かったのか 急いでお茶で流し込んでいる。

椎葉

熱かった?

美羽

うん。けど、出来たてで美味しい。お礼にかき氷1口あげる。

かき氷1口貰うと りんご飴とわたあめの半分貰った。 単に半分こして 共有したかったらしく 子供心が可愛らしいと感じるのだった。

ご飯を食べ終え 屋台が並ぶ商店街で散策を始めた。

美羽

あ、あれやりたい。

椎葉

射的?

美羽

うん。あの子可愛い。

指さしたのは 犬のぬいぐるみだった。 彼女はお店の方に いつの間にかお金を渡し、 お目当てのものに向け 狙いを定めていた。

椎葉

いつの間に…

美羽

1発は無理かも。

椎葉

何回だっけ?

美羽

あと4回。次で多分行けるかも。

2回目で 狙ってた犬のぬいぐるみを落とした美羽。 あと3回残ってるので 何にするのか気になっていると 肩を優しく叩かれる。

椎葉

ん?

美羽

残りの3回剛やっていいよ。

椎葉

美羽やらなくていいの?

美羽

お目当てのもの取れちゃったし、剛やりたそうにしてたからいいよ。

椎葉

美羽何取りたいか気になってただけやけどありがと。美羽何がいい?

そう問いかけた矢先、 俺や美羽に限らず 周りにいた人のスマホに 地震の速報を知らせる音が鳴り響いた。 すぐに美羽の体に覆い被さるよう その場に座り込む。 大きな揺れが襲い 大人でも立てないぐらいの 揺れが続いたが ある程度すると落ち着いて そばにいる美羽の様子を伺うと 過呼吸のような症状が出ていた。

椎葉

美羽一緒に深呼吸しよっか。

西純

剛ー?大丈夫やった?

椎葉

なんでおるん?

西純

トミーが剛を送っていったって言うから俺はトミーと一緒に来てたの。

富田

彼女ちゃんそういうどころじゃねーじゃん。

背中を擦りながら 周りを見渡すと 屋台は全て倒れている様子で 電柱も根元から倒れているものもあった。 大きな声で泣く小さい子を宥める 家族の方や 友達同士で不安そうに寄り添う方など 色んな様子があった。 美羽の過呼吸も落ち着いてきて 安心するが、遠くの方から 火事の情報が流れてくる。

富田

花火を打上げるところから出火だって。ここから結構近いから歩ける範囲内で避難場所行こっか。

椎葉

美羽歩けそう?

美羽

鼻緒切れちゃったけど、素足で歩けるから行ける所まで行こ。

椎葉

素足は危ないからおんぶするから背中のって。

手に持っていた荷物を 純矢と蓮に預けて 避難場所まで歩き始めた。

近くの中学の体育館に足を運ぶと 色んな年齢層の方が集まっていた。

西純

さっきの地震震度6強だって。

椎葉

津波は?

富田

その心配は無いらしいけど、もしかしたら来るかもしれんから、注意しとこ。

体育館の壁際の仕切りに 俺ら4人が固まっており 疲れて寝てしまった美羽を壁際に寄せた。

椎葉

スマホ圏外か…

西純

俺もじゃん。やばくね?トミーは?

富田

ギリ行ける。甲子園は知らんけど、鳴尾浜の方は震度7で寮にでっかいヒビ入っていつ倒れるかわからんからグランドで避難生活やて。

西純

俺らの方がまだマシやな…雨降ったら室内練習所?

椎葉

そうじゃない?崩れなかったらいいけど…

鳴尾浜の心配をしていたら 余震の影響か分からないが 地震の速報が鳴り響く。 それに気づいたのか 起き上がる美羽に ガラス破片が当たらないように 覆い被さるのだった。

次の日の朝 余震が続く中 太陽の光とセミの鳴き声で 目を覚ますと 横にいるはずの美羽がいなかった。

椎葉

あれ?美羽は?

富田

彼女ちゃんだったら御手洗行ったよ。女子一人で行ったら危ないから純矢が見張りでついて行った。

椎葉

起こしてくれればよかったのに…

西純

あ、剛起きてるで。

美羽

おはよ。

椎葉

え?いつの間に着替えてんの?

西純

待ってる時にな、外で服とズボンとスリッパの配給があったから貰ってきた。

富田

早くね?

西純

あとご飯の配給もあった。商店街の人が総出でやってるみたい。

椎葉

ちょっと行ってみよ。

着ている浴衣を整えて 3人揃って外に向かった。

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