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死向村
それが私が産まれた村
最初は嫌な名前と思った
でも、村の人達は皆優しいし最近は大好きだ。
人口は100人以下 平均年齢は60歳
そんな村。 あとひとつ。
私の村には 「ばぁば」 と言われる人がいる。
村人
かなで
村人
かなで
阿賀間 奏出 あがま かなで それが私の名前
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
かなで
ばぁば
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
これが私の 「いつも」 だった。
あの日までは。
村人
ばぁば
村人
ばぁば
村人
ばぁば
村人
ばぁば
村人
村人
村人
ばぁば
ばぁば
村人
ばぁば
村人
ばぁば
村人
村人
ばぁば
村人
翌日
かなで
村人
かなで
村人
かなで
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
かなで
ばぁば
そしてあの日が来た。
あれは雨の降る日だった
かなで
村人
かなで
村人
かなで
村人
「死んでくれないかい？」
かなで
鎌でかなでを襲う
かなで
かなではその場から逃げた
かなで
かなで
かなではばぁばの元へ逃げた
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
かなで
ばぁば
かなで
ばぁば
かなで
かなで
ばぁば
かなで
かなで
かなで
「オマエダ」
かなで
かなで
かなで
ばぁば
かなで
かなで
村人
かなで
ばぁば
村人
かなで
村人
村人
かなで
ばぁば
村人
かなで
かなでがその場から逃げる
その瞬間
かなで
パリーン。
1枚の皿が棚から落ちた
その皿がばぁばに当たる。
村人
かなで
村人
村人の1人がかなでの胸をめがけ斧を振り下ろした。
私の村にはこんな話がある。
ばぁばには 「死が見える」
