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英雄転生譚

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英雄転生譚

7 - 第7話

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2024年07月12日

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ユリオンと契約を交わしてから俺は、ユリオンが率いる悪魔狩りの組織に入った。 高校に通いながら任務をこなす日々を送っていた。

如月怜央

…なぁ、ユリオン。

破壊神『ユリオン』

ん?

目の前にいる美少女は、人間の姿になった破壊神『ユリオン』である。 正直神々し過ぎるので人間の姿に擬態してもあまり意味がないような気もするが、言うと怒り出すので言わないようにしている。

如月怜央

他のみんなは覚えてるのかな?

他のみんなというのは前世でともに英雄と呼ばれ、共に闘った仲間たち。 桜羽彩斗、天宮弓弦、水無瀬万尋、楪久遠の4人だ。 俺たちはそれぞれ神と契約していた。 俺が、破壊神『ユリオン』。 彩斗は、炎の神『ルヘル』。 弓弦は、精霊王『ヨルメス』。 万尋は、堕天使『ヴィネ』。 楪さんは、星の女神『ウェスタ』。 …………なんで楪さんだけ呼び方が違うのかって? 楪さんはに年上だったし、みんなのまとめ役って感じだったから自然とそうなったんだよね。

破壊神『ユリオン』

……おそらく、覚えとらんの。

如月怜央

え?

破壊神『ユリオン』

『ルヘル』や『ヨルメス』、他の神々が呼びかけておるが……反応がないのじゃ。

如月怜央

呼びかけるって…どうやって?

破壊神『ユリオン』

夢じゃ。

如月怜央

夢?

破壊神『ユリオン』

うむ。だがそれらしい反応が全くなくての。おそらくだめじゃろうな。

如月怜央

……………あいつらの居場所は?

破壊神『ユリオン』

はぁ?まぁ、分からなくはないが…

如月怜央

直接会って確かめたい。

破壊神『ユリオン』

………あのなぁ?覚えとらんと言っておるだろう。

如月怜央

………分かってるよ。

破壊神『ユリオン』

………はぁ、分かった。正確な場所は後で送るよう指示しておく。

如月怜央

ありがとう、ユリオン。

こうして俺は、霞月学園に転校することになった。

如月怜央

ここが霞月学園か…

結構でかいんすね…

如月怜央

……………なんで、葵はここにいるのかなぁ?

いやぁ〜怜央兄さんが心配で!

如月怜央

うん。帰ろうか、葵?ニコッ

いや、でもおr…

如月怜央

葵くん?(^^)

…………ハイ、カエリマス。

如月怜央

よろしい。

こっわ…(小声)

如月怜央

ん?なんか言った?ニコォォォッ

な、何でもないっす…。気をつけてくださいね。

如月怜央

うん。

そう言うと、葵は帰っていった。 やたらついて来たがるし、こっちの情報聞きたがるんだよなぁ…。 あんなに積極的にグイグイ来る子だったかなぁ…?

如月怜央

……ま、いっか。

キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン

如月怜央

やっべ、遅刻する!

結論から言おう。 みんな覚えていなかった。 まぁ、話を聞いていたからなんとなく予想はしていたが…

如月怜央

やっぱみんな覚えていないらしい……

破壊神『ユリオン』

『だから言ったじゃろう。』

如月怜央

で、でも進展はあったぞ!好奇心探求同好会?っていうのに入ることになったんだ。

破壊神『ユリオン』

『知っとるわ。お前のなかにいたからの。』

如月怜央

………でも…覚えていないのなら、思い出さない方がいいのかもしれないな。

破壊神『ユリオン』

………そうかもしれんな。

あれから俺たちは、夢について調べていた。 人に言えるようなことでもないので、自分たちでネットや本などを使って調べた。 …………………が、今のところ成果はない。

天宮弓弦

あ゙ぁ゙ぁ゙〜………全然だめ。

水無瀬万尋

やっぱり特殊なのかねぇ〜…

楪久遠

複数人が同じ夢を見るシンクロニシティっていう現象もあるみたいだが、なんか違う気がするんだよなぁ…

如月怜央

ん~……みんな昔にどこかであったことがある、とかないの?

桜羽彩斗

いや、みんな中学とか高校で知り合ったからな。

如月怜央

あ…そうなんだ。

桜羽彩斗

まぁ、まだまだ時間はあるし。焦らずゆっくり調べてこう。

天宮弓弦

だなぁ〜…

楪久遠

………あ、俺今日塾あるんだった。

水無瀬万尋

楪ちゃん忙しいね〜。早く行きな?

楪久遠

おう。行ってくるわ。

そう言って、楪は部室を出て行った。

天宮弓弦

久遠も帰ったし、俺らも帰るか。

如月怜央

俺も一緒にいいかな?

水無瀬万尋

もちもち〜

桜羽彩斗

あ、途中で夕日…俺の弟も合流するから。

如月怜央

彩斗くんって弟いるんだね。

桜羽彩斗

あぁ、めちゃくちゃかわいい

天宮弓弦

こいつら兄弟揃ってブラコンなんだよ笑

如月怜央

兄弟仲が良いのは、良いことじゃない?笑

水無瀬万尋

確かに〜

桜羽夕日

……あ、兄ちゃん!

桜羽彩斗

夕日悪い、待たせたか?

水無瀬万尋

ごめんね〜ちょっと長引いちゃって。

桜羽夕日

いえ、今来たとこなので。……あれ、その人…

天宮弓弦

あ、この子はね今日からうちに転校してきたんだよね。

如月怜央

彩斗くんの弟さんだよね。如月怜央です。よろしくお願いします。ニコッ

夕日は怜央を見つめたまま、動かなかった。

桜羽彩斗

………夕日?

桜羽夕日

…………え……あっ…よ、よろしくお願いします!

如月怜央

うん。

如月怜央

あ、俺ここだから。

天宮弓弦

え!?如月の家ここなの!?

桜羽彩斗

でか…

水無瀬万尋

金持ちか…

如月怜央

いやいや……じゃあ、また明日ね。

天宮弓弦

じゃぁな〜

桜羽夕日

………。

桜羽彩斗

夕日?どうした、さっきからぼーとして。

水無瀬万尋

夕日ちゃんも驚いちゃったんじゃない?

桜羽夕日

…そ、そうなんですよ〜。あはは…

桜羽彩斗

あんまり遅くなる困るから、帰るぞ〜。

桜羽夕日

うん。

楪久遠

あれ…?近道しようとしたら変なとこ来ちゃったなぁ…

ハァッハァッ、ハァッ…

向こうから走ってくる男とすれ違った。 いつもなら特に気に留めることもないのだが、なんとなく気になったので追うことにした。

楪久遠

確かこっちに入っていったような…

男が入っていったと思われる路地を進んでいくと、何やら人影が見えた。

楪久遠

………?

人影は2つあり、それらは取っ組み合うようにして動いていた。

ひっ…何なんだよ、お前ッ!

その声は、何かに怯えているかのように聞こえた。

や、やめろっ!こっち来んじゃねえッ!!

やがて片方の影が、もう片方の影を持ち上げるようにしてうごめいた。

楪久遠

(……なんか、様子が変…?)

何やら、様子がおかしい。 久遠の脳裏を嫌な予感がよぎった。

………っ……カハッ…や、め…

バキッゴキッゴリッ

何かが折れるような音がして、うごめいていた2つの人影が1つになった。 ……片方の影に吸収されたかのように。

楪久遠

…………ッ!

それをみた瞬間、身の危険を感じた久遠は瞬時に逃げ出した。

楪久遠

(何だったんだ……今の…)

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