万物界。
そこは人間界に存在する あらゆる物達が人の姿となって 存在していた。
ところが平和であった万物界に 突然、謎に包まれた悪い精霊 『厄』が発生するようになる。
それを浄化する役目を背負ったのは 『鈴乙女』と呼ばれる、 鈴が人の姿となった存在であった。
彼女達は今日も一生懸命 厄退治に励んで――
和柄鈴
あー!
修行ばかりで
つまんない!
修行ばかりで
つまんない!
宝来鈴
そんなこと言わないの
水琴鈴
せやねぇ
水琴鈴
わがらちゃんの
言う通りや
言う通りや
宝来鈴
もう、すいきんまで……
和柄鈴
ほうらいも休もうよー
水琴鈴
せやせや〜
宝来鈴
……全く
宝来鈴
少しだけね
――いなかった。
神楽鈴
こらぁ!
神楽鈴
あんた達サボらないの!
和柄鈴
げっ、かぐら!
水琴鈴
かぐらさんは厳しいなぁ
宝来鈴
ご、ごめんなさい!
本坪鈴
かぐら落ち着いてー?
本坪鈴
この娘達も
お疲れ気味なのよ
お疲れ気味なのよ
神楽鈴
神主様がそうやって
甘やかすから、
いつまで経っても成長が
見られないんですよ!
甘やかすから、
いつまで経っても成長が
見られないんですよ!
美鈴音神社の神主と巫女の 指導のもと、厄退治のために 修行を積んでいる三人の鈴乙女。
これは彼女達の日常と成長を 描いた物語である。