じゃぱぱ
じゃぱぱ
手探りでなお兄を探す。
目は開いているが
何も見たくなかった俺は目を閉じる。
じゃぱぱ
何も聞こえない。
聞こえるのは俺とたっつんの息の声。
じゃぱぱ
今自分で考えて気付いた。
なお兄の息が……ない?
なおきり
ピトッ……
じゃぱぱ
俺の指先がなお兄に触れた時の感覚。
じゃぱぱ
"冷たかった”
じゃぱぱ
現実を受け止められない俺。
また惨めに泣き出す俺。
何度も何度も血の気が引いた。
感覚の無いはずの左腕や足からも。
じゃぱぱ
こんなにも"絶望”という2文字が似合う場面が あるだろうか
ふとあの時を思いだす。
あの時のたっつんの顔。
あの時の俺には理解できなかった。
泣いて泣いて泣いて
床もカーペットもびちゃびちゃにして
それでも手を震わせながら凶器を握る君の姿は
からぴち皆の空気を凍らせた。
何かと戦っているようにも見えた。
君から漏れる「嫌」という言葉。
本音を読み取れたように感じた。
視界が揺らぐ。俺も泣いていた。
その時たっつんは動き出して…
こっちに向かってきて…………
思わず目を瞑る俺。
しかし……何も無かった
じゃぱぱ
そう。
刺されていたのは俺ではなく
うっ……
じゃぱぱ
のあさんだった。
じゃぱぱ
2階から響くたっつんの叫び声。
俺は現実を受け止められずに… その場に泣き崩れた。
幸いのあさんは命に別状はなく
すぐに元気そうに復帰してくれた。
それでも
俺はその日を最後に笑顔が無くなっていった。
笑顔も…感情も…
貼り付けただけの脆いものな気がして
考えるのをやめた。
裏切られたような気分で撮影をした日は
何もかも上手くいかなくて
じゃぱぱ
ミスも多くて
じゃぱぱ
最悪だった。
たっつんがシェアハウスに帰ってきて 少し経ったある日
たっつんの家に立ち寄ったことがある。
いくらたっつんとはいえ 勝手に人の家に入ることには流石に罪悪感を覚えるが……
ガチャッ
鍵が開いていた。
いくらなんでも不用心すぎる。
何も考えずに足を動かすとそこには
じゃぱぱ
とても人間が住んでいたとは思えないような
じゃぱぱ
残酷な光景が広がっていた。
壁にはヒビ 床も一部破損 家具は破壊されていて 食べ物の袋らしきものやゴミも散らばり
文字通り足の踏み場がなかった。
こんな中たっつんはどこで寝ていたんだ?
そう考えると何か闇を感じてしまう。
思わぬ光景に俺は
知らず知らずのうちに家?を出た。
ベッドに倒れ込んで考える
あんな状態のたっつんを放っておくわけには
何かあったのなら聞かずに過ごすわけには
このまま11人の活動でカラフルピーチを 続けるわけには
じゃぱぱ
そんなの絶対嫌。
いつもいつも俺を構ってくれて
助けてくれたたっつん。
俺の"大好きな”たっつん。
今度は俺が助けようと覚悟を決めたのは
この時だった。
結局あの覚悟は薄いものだった。
こんなことになるまで何も出来なかった。
でもこんな今だからこそ思うこと
死ぬまで戦うことで 少しでもたっつんが救われるなら俺はやる。
最善手なんて考える時間はない。
本物の覚悟ってこういうことなのかな
じゃぱぱ
弱い本音を隠すように俺は起き上がった。
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
声が震えてる。話す度に血の味もする。
たっつん
じゃぱぱ
たっつんが声を発するだけで
雰囲気が一気にどす黒くなったように感じる
それでも俺の意思が変わることは無い
が
案の定と言うべきか…
一方的にボコボコにされる俺。
顔面でも頭でも腹でもどこ構わず蹴られた。
早くも意識が飛びそうな俺だが
何か勘づいたような気がした。
まだ自分でも分からないけれど。
たっつん
たっつん
たっつん
だからそう言っているじゃないか。
最"期”までやるって。
たっつん
たっつん
じゃぱぱ
なお兄のことだった。
なお兄だって最初っからぼろぼろだったのに それでもこんなにやってみせた。
それをゴミ?怒りが湧いてくる。
頭に浮かぶのは挑発するような言葉だけ。
俺は思うがままに言葉を連ねた。
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
たっつん
じゃぱぱ
主です。えー大変申し訳ございません
学パロの方の連載は夜8時頃になります
こちらの投稿も少し遅くなってしまいました
把握よろしくお願いします
コメント
3件
最高😢