TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

矢琶羽

ぐはっ…

ドンッ

みのり

くぅっ…

みのり

(やった!水中でなければ威力の落ちるねじれ渦っ)

みのり

(向こうの攻撃のお陰で力が増して矢印を巻き取れたっ!)

矢琶羽

おのれ…おのれおのれ!!!

矢琶羽

お前の首さえ持ち帰ればあのお方に認めていただけたのに!

矢琶羽

許さぬ許さぬ許さぬ…!

矢琶羽

汚い土にわしの顔を付けおって!!

矢琶羽

お前も道連れじゃぁ!

ドンッ

みのり

っ!

みのり

(しまったっ相打ちっ!)

みのり

わぁっ!

みのり

(今まで食らった矢印で1番強い力…っ!)

みのり

(技を放って受け身を取らないと…っ)

みのり

(体がぐちゃぐちゃになっちゃうっ)

みのり

肆ノ型っ打ち潮!

ドンッ

みのり

ぐっ…!

みのり

がはっ!

みのり

(体に圧がかかって…っ)

みのり

(刀が振れない!)

みのり

(出してっ…技を出せっー)

みのり

(こんな所でやられちゃいけないっ!)

みのり

(弐ノ型…)

みのり

(水車!!)

みのり

…っうわぁぁーっ!!

みのり

滝壺っ!

みのり

うわーっ!

みのり

水面切り!

みのり

雫波紋突き!

みのり

ねじれ渦!

みのり

(こんなに連続して技を出した事なんてない…っ)

みのり

(両腕が…ちぎれちゃいそうっ)

矢琶羽

まだまだ足りぬ…!

矢琶羽

もっと…もっと苦しめ!

ビュン ビュン

みのり

(あと何回…っ?)

みのり

(あと何回…)

みのり

(考えちゃ駄目!技を出し続けないとっ)

みのり

(出し続けないとっ!)

矢琶羽

まだだ…

矢琶羽

まだ…足りぬ…!

みのり

…!

みのり

わぁっ…?!

みのり

はぁっ…はぁっ…!

みのり

(遥ちゃん…珠代さんっ愈史郎さん!)

みのり

うぅっ…

みのり

(肋と足が折れちゃったっ…)

みのり

(…だ、だめ…っ)

みのり

(疲労で刀を…握れないっ)

みのり

(早く…行かないといけないのに…!)

みのり

(鬼はまだいるっ…)

みのり

ハムッ

みのり

(すぐ…行くからっ…)

みのり

(すぐ行くから…無事でいてっ)

みのり

(どうか…無事で…!)

朱紗丸

キャッハハ!!

愈史郎

くっ…

ビュン ビュン

愈史郎

バカが!直線的な攻撃ならかわすなど造作もないわ!

愈史郎

位置の特定もとれやすい!

朱紗丸

…ニィ

朱紗丸

(それはこちらも同じことじゃ)

朱紗丸

(いくら姿を消せようが…)

朱紗丸

丸わかりじゃぁ!!

愈史郎

…はっ!

ドンッ

朱紗丸

キャッハハ!面白いのう!

…っ

愈史郎

お前!

愈史郎

死なないからって不用意に出てくるな!

…!

愈史郎

な…なんだっ!

ヨシヨシ

…ニコッ

愈史郎

何してんだ!来るぞっ

ビュン

ウゥッ!

朱紗丸

キャッハハ!!

ウッ!

ウゥッ!

愈史郎

アイツ…っ

愈史郎

…珠世様っ

ドンッ

朱紗丸

あっ…

…ピキッ

朱紗丸

(こっ…このガキ…!)

朱紗丸

(このガキ!)

朱紗丸

(私の鞠を蹴り返すようになってきたとは…っ)

朱紗丸

(生意気な!)

ウッ!

ウゥッ!

朱紗丸

ウッ!

ドンッ ドンッ

ウゥッ!

ドンッドンッ

朱紗丸

ううっ…このガキっ!

ヴヴヴッ!

愈史郎

凄いっ…

愈史郎

珠世様…っこれは…

珠世

私が使った薬は、ただの回復薬です

珠世

鬼専用の…

ウゥッ!

珠世

体を強化する作用はない…

珠世

遥さん自身の力です

珠世

人の血肉も食らわずに彼女が自分の力で

珠世

急速に強くなっている

ウウウ…!

ドンッ

珠世

(しかし…相手は強者…っ)

珠世

(全力で潰しに来られたら一溜りもない…)

珠世

(私が、何とかしなければ)

朱紗丸

ヒッハハハ…!面白い娘じゃ

朱紗丸

今度はこちらも本気で相手をしてやる

朱紗丸

いつまで持ちこたえられるかの

グッウウ…ッ

珠世

そこの十二鬼月のお嬢さん

朱紗丸

邪魔だ、逃れ者は引っ込んでおれ

珠世

一つだけお聞かせください

珠世

貴女は鬼舞辻の正体をご存知なのですか?

朱紗丸

なっ…何を言う貴様っ

珠世

あの男は…ただの臆病者です

珠世

いつも何かに怯えている

朱紗丸

やめろ…貴様っやめろ!

珠世

鬼が群れる事ができない理由を知っていますか?

珠世

鬼が、共食いする理由を

珠世

鬼たちが束になって自分を襲ってくるのを防ぐためです

珠世

そのように、操作されているのです。貴女方は

朱紗丸

黙れ…黙れ黙れっ!

朱紗丸

あのお方は!そんな小物ではないっ

愈史郎

(あっ…珠世様が術を使っている)

朱紗丸

あのお方の力は凄まじいのじゃ!

朱紗丸

誰よりも強い!

朱紗丸

鬼舞辻様は!

珠世

朱紗丸

あ…ああっ…!

珠世

その名を口にしましたね?

珠世

呪いが発動すると

朱紗丸

あっ…ぁぁっ…

愈史郎

(白日の魔講…脳の機能を低下させ)

愈史郎

(虚偽を述べたり秘密を守ることが不可能となる…)

ウトウト…

愈史郎

(凄い威力です、珠世様)

珠世

可愛そうですが、さようなら

朱紗丸

あぁ…あーっ!お許しくださいお許しくださいっ!!

朱紗丸

お願いです!どうか、どうか許してっ!!

朱紗丸

ああっ…うっ…

みのり

…っ!

朱紗丸

うっ…くっ…

朱紗丸

ぎゃあーっ!

みのり

…ぁっ…!

愈史郎

うっ…あぁっ…

朱紗丸

ぁぁっ…ぅっ…

グチャッ

みのり

あっ…っ

みのり

ぁぁっ…

珠世

みのり

し、死んでしまったんですか…っ?

珠世

間もなく死にます…

珠世

これが呪いです

珠世

体内に残留する鬼舞辻の細胞に肉体が破壊されること

みのり

…っ

珠世

基本的に、鬼同士の戦いは不毛です

珠世

意味が無い…

珠世

致命傷を与えることができませんから…

珠世

陽光と、鬼殺の剣士の刀以外は

珠世

ただ、鬼舞辻は鬼の細胞が破壊できるようです

みのり

ザクザク

みのり

わっ!あ…っぅぅっ…

愈史郎

珠世様の術を吸い込むなよっ人体には害が出る!

愈史郎

分かったか?

みのり

うっ…うんっ…!

珠世

みのりさん

珠世

この方は、十二鬼月ではありません

珠世

十二鬼月は眼球に数字が刻まれていますが

珠世

この方にはない…

珠世

恐らくもう一方も十二鬼月ではないでしょう

珠世

弱すぎる…

みのり

…えっ?弱すぎるっ?!

みのり

あれでっ?!

愈史郎

珠世様が仰るのだから間違いない

愈史郎

しかし、頭の悪い鬼もいたもんだな

愈史郎

珠世様のお身体を傷つけたんだ、当然の報いだが

珠世

この血が、治療薬を作るための手がかりになると良いのですが…

珠世

私は、遥さんを診ます

珠世

薬を使ったうえに、術も吸わせてしまったので

珠世

ごめんなさいね…

愈史郎

あっ!お前はそのままじっとしてろ!

愈史郎

後は知らんっ!

愈史郎

俺は珠世様から離れたくない!少しもっ

みのり

ぇぇ…

みのり

朱紗丸

ま…り…

みのり

…ん?

朱紗丸

まり…まり…

みのり

…っ

みのり

ぅっ…

チロンッ

みのり

…鞠だよっ

朱紗丸

遊…ぼ…

朱紗丸

あ…そぼ…

みのり

(小さい子供みたい…)

みのり

(たくさん、人を殺しているのに…)

シュゥッ

みのり

(十二鬼月だと煽てられ…騙され、戦わされて…っ)

みのり

(そして、鬼舞辻の呪いで殺された…っ)

みのり

(救いがなさすぎるよ…っ)

みのり

(死んだ後は骨も残らないし…)

みのり

(人の命を奪った報いなのかな…)

みのり

くっ…

みのり

(鬼舞辻…っ)

みのり

(あの男はっ自分を慕う者にすらこの仕打ちっ)

みのり

(本物の…鬼っ)

みのり

…珠世さ〜ん!

みのり

…愈史郎さん?

愈史郎

こっちだこっち

みのり

…えっ?!

愈史郎

別に来なくてもいいんだが、来たいなら降りてこい

珠世

愈史郎

愈史郎

冗談ですっ

珠世

早くいらっしゃい、みのりさん

みのり

あっ…はい!

みのり

…あっ!

みのり

遥ちゃん!

ギュッ

珠世

朝を迎える前に

珠世

光の届かないこの地下に移動しました

みのり

あっ…遥ちゃんっ

愈史郎

ぁぁ!ギィギィ

愈史郎

貴様〜!珠世様から離れろっ失礼だぞ!!

珠世

やめなさい、愈史郎

珠世

いいんですよ

愈史郎

はい!

愈史郎

(お優しい…珠世様美しすぎるぞ…っ)

…ヨシヨシ

愈史郎

やっめっろっ!

珠世

先程の遥さんがこのような状態なのですが…

珠世

大丈夫でしょうか?

みのり

心配いりません!大丈夫です!

みのり

多分、2人のことを大切な人の誰かと思っているんです!

愈史郎

やめろっ

珠世

大切な人?

珠世

しかし、遥さんのかかっている暗示は

珠世

人間が大切な人に見えるものでは?

珠世

私達は鬼ですが…

愈史郎

やめろっ…

みのり

でも遥ちゃんはお二人を人間だと判断しています!

みのり

だから守ろうとした…

珠世

…!

みのり

わたし、遥ちゃんに暗示がかかっているのが嫌だったけど…

みのり

本人の意思がちゃんとあるみたいで良かっ…!

みのり

た…

珠世

…ポロポロ

みのり

あっ!す、すみませんっ

みのり

は、遥ちゃん!はる…遥ちゃん!はな、離れてっっ!

みのり

失礼だよっ!!

珠世

ありがとう…っ

珠世

遥さん…っありがとうっ

みのり

ぁ…

愈史郎

珠世

あなたは、それでも生きたいと思いますか?

珠世

本当に…人でなくなっても生きたいと…

珠世

このまま病で貴方は命を落とすでしょう…

珠世

人でなくなることは、辛く悲しい…

珠世

それでも貴方は生きたいと…

愈史郎

珠世

私達はこの土地を去ります

みのり

えっ?

珠世

鬼舞辻に近づき過ぎました

珠世

早く身を隠さねば危険な状況です

珠世

それに、上手く隠しているつもりでも

珠世

医者として人と関わりを持てば鬼だと気付かれるときがある…

珠世

特に子供や年配の方は鋭いのです

珠世

みのりさん

みのり

はいっ

珠世

遥さんは、私達がお預かりしましょうか?

愈史郎

ぇっ!

みのり

…え?

珠世

絶対に安全とは言い切れませんが…

珠世

戦いの場に連れていくよりは危険が少ないかと…

みのり

…っ

みのり

(そうかもしれない…)

みのり

(確かに、預けた方が遥ちゃんの為にも…っ)

ギュッ

みのり

わっ

みのり

…!

みのり

うん…っ!

みのり

珠代さん、お気遣いありがとうございます!

みのり

でも…

みのり

わたし達は一緒に行きます!

みのり

離れ離れにはなりませんっ

みのり

もう、二度と…!

珠世

…分かりました

珠世

では、武運長久を祈ります…

愈史郎

じゃあな

愈史郎

俺たちは痕跡を消してから行く

愈史郎

お前らはさっさと行け

みのり

はい!それでは珠代さんも、愈史郎さんもお元気で!

みのり

…行くよ、遥ちゃん

…タッタッタッタッ

みのり

あぁっ

みのり

そんなに急がなくても…っ

愈史郎

みのり!

みのり

えっ?

愈史郎

お前の友人は…美人だよ

みのり

…ニコッ

みのり

ハハっ

カァー!カァー!

鎹鴉

南南東…南南東ヨ!

鎹鴉

次ノ場所ハ南南東〜ヨ!

みのり

分かった!分かったからもうちょっと静かにしてっ

みのり

お願い〜!もう分かったからお願い

善逸

頼むよ!!

みのり

えぇっ?!

鎹鴉

カァー!

みのり

えっ

善逸

頼む頼む…結婚してくれ〜!

善逸

いつ死ぬか分からないんだ!俺は!

善逸

だから結婚してほしいわけでっ!

善逸

頼む!頼むよ〜!

みのり

なっ…何…一体?

この作品はいかがでしたか?

1

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚