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ここはとある教会。
そこには、 全てをお許ししてくださるシスターがいた。
今日も人々が彼女のいる教会に 懺悔をしに来る。
そして、あなたも例外ではない。
さあ、あなたの罪を懺悔なさい。
私はレイ。 女騎士だ。
「この教会で人が次々と消えている。 騎士様、解決をしてください。」
そんな話があったから 私は今、ここにいる。
まあ、どんな化け物が相手だろうと。 私のこの剣に掛かれば。
シスターテト
シスターテト
シスターテト
信者1
…。 この時点で変なところがある。
まず、 告解を聞くのは「神様」か 「神父様」でなければ いけないはず。
少なくとも、「シスター」の役目では ないはずだ。
何故彼女が告解を聞くのだろうか。 私はそう考えた。
シスターテト
シスターテト
信者1
シスターテト
シスターテト
それは、 脳に直接語りかけるような声だった。
聞いててとても心地が良いが、 彼女の心に引き込まれるような恐怖が 漂っている。
私じゃなければ、 もうとっくに 彼女の信者だっただろう。
そんな恐怖が渦巻いていた。
信者1
シスターテト
信者1
シスターテト
信者2
シスターテト
今のところ、 目立って変なところはなさそうだ。
私は祈りを捧げるふりをしながら、 信者と「シスター」の会話を 聞いていた。
信者3
シスターテト
信者3
信者3
シスターテト
…。 異教徒狩りか。 物騒な話だ。
この時代、 異教徒狩り自体は 特別変なことではない。
…。 それにしても、 昼間は変なところが ほとんど見当たらないな…。
強いて変なところを挙げるなら…。
神ではないのに 神に成り代わって 懺悔を聞き届ける。
「傲慢」
それだけであった。
騎士レイ
騎士レイ
騎士レイ
あたかも、 「信者」のようにそう話し、 その場を去った。
「シスター」は笑顔で手を振り、 私を見送った。
シスターテト
その瞳は、 誰よりも誰よりも怪しく、 そして美しく光っていた。
夜の教会は、 昼間見た時とは非常に違っていた。
入ってくる人はいれど、 出てくる人はいない。
聞こえてくるのは、拍手の嵐。
この教会の中で 何が起きてるというのだろうか。
私はそう疑問を持っていた。
騎士レイ
騎士レイ
そう呟きながら。
バァン!!
扉を勢いよくこじ開けて、 私は教会の中へ入った。
信者1
信者2
信者3
そんな私の様子に、 信者達は手を叩くのをやめ、 身震いをしていた。
私が来るまで、 何かの儀式をしていたのだろうか。
シスターテト
シスターテト
シスターは この私の行動に少し驚きつつも、 平然と振る舞っていた。
騎士レイ
騎士レイ
シスターは、 私の言葉を いまいち理解してないようだ。
シスターテト
私は「シスター」に剣を向けた。
信者達は取り乱す。 各々が武器を構え、 私に攻撃的な視線を向けていた。
シスターテト
シスターテト
シスターテト
……。 言ってることの意味が わからない。
何を言っているのだ? 「シスター」は。
まあいい。 私のやることは変わらない。
騎士レイ
騎士レイ
騎士レイ
そう言いながら、 私は剣をギュッと握りしめた。
そして、 「シスター」の首を 剣で斬ろうとした。
その時だった。
シスターテト
シスターテト
シスターテト
シスター?
「シスター」の見た目が、 一瞬で変わった。
赤髪は変わらず、 二本の角が生えている。
服は先ほどよりも 少々露出が激しくなった。 そんな、
「悪魔」に。
シスター?
シスター?
「シスター」の時と変わらず 繰り返されるこの言葉。
それ自体に洗脳作用があるのだろう。 私もどこか頭がクラクラしてきた。
嗚呼、 私の罪を 懺悔して、 許されたい…。
って! いかん、いかん。 目の前に敵がいるのだった。
絶対に倒さなければ…。
シスター?
……。 「悪魔」は、 私をそう嘲笑った。
…。 これが、彼女の 本性なのダロウ。
…。 徐々に、 思考が、 暗く、 クラク、 塗リつぶサれテ、 ル…。
ワタシガ、 ワタシデ、 ナクナッテイク。
騎士レイ
騎士レイ
カキン。
そう呟いたその瞬間、 私は剣を落としてしまった。
そして、視界が真っ暗になった。
次回に続く