任 務 先 で も 愛 さ れ た

怖いほどの笑顔で言う澤村先輩。

坊主頭の人と 背が低い人の頭には、

タンコブができている。

高専と負けず劣らずの キャラの濃さに驚きつつも、

私はそう微笑んだ。

部員「しァス！！」

澤村先輩の一声で 部員達の声も締まる。

私は清水先輩に 教えてもらいながら、

まずはネットの準備を始めた。

ネットを縛りながら 周りの気配にも気をかける。

低級の呪いは そこらにいるけど、

例の大物の気配はしない。

おそらく気配を消す事に 特化した術式などを

所持しているのだろう。

ネットを張り終えると 次はドリンクの準備。

粉と水を入れて しっかり溶けるまで振る。

ボトルが入ったカゴは 結構重い。

私は普段術師として 最低限鍛えているけど、

非術師である 清水先輩や仁花ちゃんが

これを運んでいるのは すごいと思う。

他にも出欠記録や 練習メニューの準備、

ボール出しなど やることは沢山あって、

目まぐるしく 1日目は終了した。