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貴方とひとつになれるまで

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貴方とひとつになれるまで

8 - 戸惑いと羞恥と愛情と

♥

320

2024年07月31日

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翌日

ルイの部屋

ルイ

どうぞ、

エム

おじゃましま〜す!

扉を開けて中へ入るよう促すと、 エムがものすごい勢いで ルイの部屋へ飛び込んだ。

ルイ

ふふ、

ルイ

紅茶とお菓子を出しますから、ソファで待っていてくださいね

エム

はーい!

大きな声で返事をして、 大人しくソファに座った。

ルイ

どうぞ、

参謀の置いたカップから、 ほわりと湯気があがる。

エム

いいにおい…

ルイ

ですね…

エム

ルイくん、この紅茶好きなの?

ルイ

ええ、…好きです

ルイ

(ツカサ様の好きな紅茶だから僕も好きになったとか恥ずかしくて言えない……)

エム

ルイくん?

ルイ

あ、えと…なんでもない、です

我に返り顔をあげると、 丸い瞳と目が合った。

エム

ねぇねぇ!クッキー食べていい?

ルイ

勿論です。お好きなだけどうぞ

エム

あむ…っ…!

エムが大きな口で クッキーを頬張った。

エム

ん〜〜!!!!

エム

おいひい!!

嬉しそうに笑うエムにつられ、 ルイも優しく微笑む。

ルイ

…ふふ

エム

ルイくん、クッキー食べないの?

ルイ

え、ぁ…いい…ですか?

エム

うん!

ルイ

じゃあ、いただきます

クッキーを味わって食べる ルイの表情が緩んだ。

エム

おいしいね!

ルイ

はい…!

エム

ルイくん、ほわほわ〜ってなった!

ルイ

そんなに分かりやすかった…ですか?

エム

わかるよ!

エム

ルイくんが、嬉しそうな顔してるの、あたしも嬉しいから!

真っ直ぐな言葉で言われ、 ルイの顔が赤く染まる。

ルイ

ぅ…………

エム

えへへ…

ルイ

…ぁ…っ!?

照れて視線を逸らした瞬間、 ベッドの上に 置かれた物が目に入る。

エム

ほよ?

ルイの視線の先を辿ると、 シワシワになった服が 置かれていた。

エム

将校さんの…服?

ルイ

ちがっ!!!あ、だめっ!

エムが服を持ち上げると、 ルイが焦ったように奪い取った。

エム

わっ!?

ルイ

ほんとに…だめです

潤んだ瞳でそう訴えると、 エムが申し訳なさそうに謝った。

エム

…そ、っか…ごめんね

ルイ

あ、え…えっと……

ルイ

悪いのは僕なので……気にしないでください

エム

うん、わかった

罪悪感がかなりあるが、 己の欲で塗れた物を 渡すわけにもいかない。

ルイ

…おかえり会について、話を進めましょうか

エム

うん!

ルイ

お菓子と…紅茶と…

エム

う〜ん…

ルイ

いつも出しているものくらいしか…

エム

あっ!わかった!

将校は何が好きなのか 考えていると、エムのはねた 髪の毛が真っ直ぐに伸びた。

ルイ

…?

エム

ルイくんを食べ…

ルイ

ちょっっっっっと待ってください!?!?

エム

へ?

ルイ

ぼくが、たべっ…?

真っ赤な顔で?マークを 浮かべていると、 エムが衝撃的な発言をする。

エム

だって将校さん、ルイくんのこと食べてたから…

ルイ

はい!?

エム

ルイくんのお口もぐもぐって…

ルイ

あぁ…なるほど…

一瞬安心しかけたが、 新たな疑問が生まれてしまった。

ルイ

…………ということは…

ルイ

き、キス…してるとこ、見たんですか…?

エム

うん、見たよ!

ルイ

ぇ…

エム

ネネちゃんにダメ!って言われたからすぐ帰ったけど…

ルイ

嘘…

恥ずかしさと絶望で座り込むと、 更に追い討ちをかけられた。

エム

あっ!!!

エム

あと将校さん、動物が好きだって言ってた!

ルイ

動物…?

エム

ルイくんはネコちゃんみたいだって言ってたから…

ルイ

嫌な予感がするんですけど…

エム

ネコちゃんになろうよ!!!

ルイ

………もう終わりだ…

完全に戦意喪失し、 何もかもを諦めた。

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コメント

4

ユーザー

はぁ~…、最高。 尊過ぎだろッ!?神か!? あ、…神か、!

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