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俺はキャメ先輩に言われた通り、下駄箱のところに座ってぼんやりと外を見ていた

キャメロン

ちゃんと待っててくれた

キャメロン

りぃちょくん!

背後からキャメ先輩の声が聞こえて振り返ると、そこには傘を持ったキャメ先輩が息を切らして立っていた

りぃちょ

走ってきたの?ww

キャメロン

うん

キャメロン

あまり待たせるのも良くないかなって思って

りぃちょ

気にしなくていいのにww

キャメロン

さ、帰ろっか

りぃちょ

ん?

りぃちょ

どゆこと?

ニコニコと笑いながら下駄箱から靴を取りだして履き替えながら話すキャメ先輩に、俺はキョトンとした表情になりながら首を傾げた

キャメロン

だから、帰るよ

りぃちょ

あーうん

りぃちょ

じゃあまた

キャメロン

いやいや…

キャメロン

君も帰るんだよ?

りぃちょ

ん?

りぃちょ

ごめんごめん

りぃちょ

話が理解できない

キャメロン

だから、駅まで一緒に行こう

キャメロン

傘に入れてあげるからさ

りぃちょ

ぇ…

りぃちょ

あ…ありがと

まさかの申し出に、俺は一瞬訳が分からなくなっていた

キャメロン

ほぉら

キャメロン

早く帰ろ

りぃちょ

ちょっ…

動けずにいた俺に焦れたのか、いきなり腕を捕まれ昇降口の外まで連れていかれた

そして、大きめの傘を開くと俺の腰に手を回して自分の方へと引き寄せた

りぃちょ

ちょっ…ぇ?

戸惑った声を出す俺に、キャメ先輩はニコニコと楽しそうな顔になった

キャメロン

もっと近くに来ないと

キャメロン

濡れちゃうよ?

りぃちょ

いやでも…

りぃちょ

近すぎっていうか…

キャメロン

ふふふ

キャメロン

俺と近くにいるの嫌?

りぃちょ

嫌とかそういうのじゃ…

キャメロン

ん?

りぃちょ

…嫌じゃ…ない

キャメロン

ふふふ

キャメロン

ならいいね

俺の答えが満足行ったのか、キャメ先輩はニコニコと上機嫌で歩き始めた

俺は、抱き寄せられたままの腰が気になって落ち着かないまま、導かれるままに歩き出した

りぃちょ

うわぁ…

りぃちょ

思ったより酷いなぁ

りぃちょ

これは止まないね

キャメロン

そうだねぇ

キャメロン

夜まで降るって予報だし

キャメロン

俺がいてよかったねw

りぃちょ

…そっすね

至近距離で微笑まれて思わず固めの返答になる俺に、キャメ先輩は少し口をとがらせた

キャメロン

ほら

キャメロン

もっと砕けてって言ったのに…

キャメロン

悪い子にはお仕置だよ?

りぃちょ

っ…

耳元に口を寄せられ低い声出囁くように言われて、俺は体を固くした

そして熱を持ち始めた耳を両手で覆いながら、キャメ先輩の方を睨むようにしてみた

りぃちょ

なにするんだよ!

キャメロン

んー?w

キャメロン

ただ小さな声で話しただけだよ?w

りぃちょ

っ…そうだけど…

りぃちょ

もう…

りぃちょ

キャメ先輩、意地悪だな

キャメロン

そんなことは無いと思うけど…

キャメロン

そうだなぁ…

キャメロン

強いて言うなら

キャメロン

りぃちょくんの反応が可愛いから

キャメロン

からかいたくなるんだよねw

りぃちょ

意地悪じゃん!!

キャメロン

ふふふ

キャメロン

ほら、離れないで…

キャメロン

肩、濡れちゃう…

りぃちょ

ぁっ…

文句を言いながら少し離れた俺の腰を、グッと引き寄せられて、右側にキャメ先輩の体温を感じた

それだけで、俺の全神経がそこに集中したんじゃないだろうかと思えるほど、キャメ先輩の体温が気になって仕方なかった

まるで右半身が全部心臓になったみたいに、ドキドキと脈打ってる気がして落ち着かない

りぃちょ

っ…

キャメロン

ふふふ

キャメロン

どうしたの?

キャメロン

顔、赤くない?ww

りぃちょ

いや…

りぃちょ

なんでもない…

いたたまれなさ過ぎてはやく駅に着いて欲しいような、ずっとこのままでいたいような…

こんな感情は初めてで、どうしたらいいのか分からなかった

キャメロン

雨…すごいねぇ

キャメロン

横殴りって言うかなんて言うか

キャメロン

土砂降り…だね

りぃちょ

…そうだね

りぃちょ

なんだっけ…

りぃちょ

あの…

りぃちょ

外国で暑いとこでよくある

キャメロン

ん?

りぃちょ

えっと…

りぃちょ

りぃちょ

スコーン!!

キャメロン

んん?www

キャメロン

ふはははははwww

りぃちょ

なに?

キャメロン

りぃちょくんww

キャメロン

いや

キャメロン

言いたいことはわかったwww

りぃちょ

え?

りぃちょ

ほんとに何?

キャメロン

スコールだよねwww

りぃちょ

あ、そうか!

キャメロン

スコーン、降ってきたら困るなぁww

りぃちょ

スコーンってなんだっけ?

キャメロン

焼き菓子だねww

りぃちょ

あ…

りぃちょ

俺、恥ずかし…///

キャメロン

はははwww

キャメロン

あーわらったww

りぃちょ

バカにするなよォ

キャメロン

バカにしてないよww

キャメロン

ただ

キャメロン

可愛い間違えだなってw

りぃちょ

…可愛いとかすぐ言う

りぃちょ

可愛くないだろ!

キャメロン

可愛いよww

キャメロン

そういうの

キャメロン

結構すきだしw

りぃちょ

っ…

「好き」という単語が出ていただけで俺は息を飲む

こんな感覚は知らない

でも嫌な気分はしなかった

りぃちょ

キャメロン

お、着いた着いた

キャメロン

俺はこっから電車乗るけど

キャメロン

りぃちょくんは?

りぃちょ

俺も電車

キャメロン

あ、そうなんだ

キャメロン

俺はこっち方面乗るけど

りぃちょ

あ、逆だ

キャメロン

そっかぁ…

キャメロン

じゃあ今日はここまでだね

キャメロン

また…ね

りぃちょ

お…おう

りぃちょ

傘、ありがと

キャメロン

ふふふ

キャメロン

いいよ

キャメロン

じゃあね

りぃちょ

うっす

いつの間にか着いていた駅の改札で、俺たちはそれぞれ別の方へと歩いていった

そして、しばらく歩いて後ろを振り返りキャメ先輩がいないのを確認して柱の陰に隠れた

そして、両手で顔を覆って柱に背中を預けてズルズルとしゃがみ込んだ

りぃちょ

っんだよこれ…

りぃちょ

触られたとこあちぃ…

りぃちょ

ドキドキ止まらねぇ…

これって初恋? 🍈🐷 学パロ

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