翡翠
違う
″私″じゃない
翡翠
乗り越えろ
考えるな
だって終わったことだろう
だから
乗り越えろ。
翡翠
翡翠
零
零
零
零は私にお礼を言い、最後かと思うぐらいに笑うと
零
その姿は変わって私の器″五条零″へと変わった。
翡翠
翡翠
私は此奴の名前を言う資格はあるのか
コイツも彼奴も名前は″零″
…妾はいいのか
妾が名を呼んでも
零
目の前の零は笑った
馬鹿だねぇ、っと
妾は貴様より長生きしているから貴様のような小娘よりも頭はいい
などいつもの妾ならそう返していた
でも今の妾はいつもの妾じゃない
なにが正解か分からなくなってしまった妾だ。
…妾の今の行動は正解なのか
妾には妾の行動が理解できない。
零
目の前の零は妾の頭にチョップしてきた
此奴…
普通じゃ妾に触れることさえ許されるのだぞ。
でも
此奴だから。
″五条 零″だから。
零
零
零
彼女はかつての彼女を連想させる
綺麗で
美しく
優しい
笑みだった。
翡翠
その期待に応えるために妾は零に満面の笑みを向けた
良かった
あの子は私と居ちゃ駄目だからね
…幸せになってね。
零
幸せになって欲しいから
私を忘れて欲しい
でもひーちゃんは優しくて
責任感が人一倍あるから
忘れてはくれないんだよね
私のこと
だから、忘れなくても良いよっていった
いつかでいい
いつかでいいから私というものから解き放させて欲しい
そんなことを心の底から願っていた
だから″五条 零″という存在が産まれたのかもしれない
今後の結末も
分からないことばかり
…でも、ひーちゃん。
これだけは変わらないよ
零
私はそっと目を閉じ
館へ入った。
貴方の幸せが、私の1番の友達のひーちゃんの幸せが
ずっと、ずっと…
末永く続きますように。
零
コメント
4件
先祖の零 さん良い友達すぎて泣ける… 友達というか…もっと深いと言うか…?