高校生からは兄に恋をしたなんて誰にもいえなくなった
言ったら怖いから
誰かに批判されると思って
それが原因でいじめられたりするかもって、
怖くなって
でも兄はいつも私がなにかあるってことに気づいて
慰めてくれる
時々今を生きることも忘れちゃうんだよ、
未来のことばっかり考えて、
今のことは全部忘れちゃいそうなくらいに
気づいたら私が眠っていたり、
全く違う日には
気づいたら兄が寝ていたり、
何回も思う、
こんな私は惨めなんだって、
でも惨めだとしても 兄も兄を好きでいる自分も 好きでいてしまっていた
けどやっぱり欲望は強いのか 兄が彼氏になったらいいのになんて願ってて、
でもその願いは届くことはないってわかってて、
向井はる
あれ、また泣いてる
気づいたら涙が流れていて
瞬きすると涙が溢れて止まらなくて、
私弱すぎでしょ、
なんて思っても変われなくて、
気づいたら また兄が私の部屋にいて、
向井康二
向井康二
向井康二
そう言って私の頭を撫でて
抱きしめてくれる
私はこのまま兄と一緒にいられたらいいのになんて考えて、
たとえどんなに批判されたとしても
友達がいなくなっても、
周りなんてもう視界に入ってなくて、
兄や、まま、ぱぱがいれば
それで良かったのだって、
向井はる
向井はる
向井はる
向井はる
向井康二
向井康二
向井はる
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
向井はる
またありがとうが言えないまま
時間だけが過ぎていった
真っ暗な空にぽつんと光る 綺麗でまんまるの月
ついこの前20歳になった 私はベランダで アルコールの弱いお酒を飲んでみる
アルコールが弱いと言え
私はお酒に超がつくほど弱いのか
もう酔ってきた気がする、
月をぽわーんと眺めていたら
あの頃の記憶が蘇る、
私は元々弱くて すぐいじめの対象に入っていた、
小学六年生の頃、
冬だったから日が落ちるのも早くて すぐ街は暗くなって月だけが昇っていた
けど、帰れずに教室に閉じ込められたりして、やっとの思いで出れたと思ったらあたりは真っ暗
怖いよ、なんて言いながらとぼとぼ歩いて帰っていた
そんな道の途中で 心配して迎えに来てくれたのが
兄だった
私は兄を見た途端に安心したのか泣いたそうだ、
向井康二
向井康二
向井康二
向井康二
寝ないよ お兄ちゃんがいるから寝たくない
なんて変な反抗してたな、
でもその日から私のヒーローだった
騒がしくてうるさいお節介だって 家族になった当初は思っていた、
でもこのことがあってからは そんなお節介までもが
優しさに溢れていて 所々不器用だけど
私にとってかっこいい 正義のヒーローになって行った
そんな甘い記憶を溶かしながら
私はその月を眺めて
兄に気持ちを伝えるか
しばらく悩んでいた
数分後
さすがに夜は冷えてきて 風邪をひいてしまいそうだったから
部屋に入って窓を閉めて リビングのソファに座った
と言うよりは寝転がった
あの日から
今も
私は何も変わっていない
兄も親も、
このまま上手く続かないかな、
なんて願っていて
いつの間にか私は寝落ちていた
コメント
10件
うォォォォォォ‼️最っ高ぉぉぉぉ(இдஇ; )でth!