花火の約束

子供のころ、

花火大会で出会った君、

それから、毎年、毎年、

いつも同じ場所で、

花火を見た、

君は幽霊。

俺と同じように歳もとるし、

言葉も話せるのに、

青いわく、ﾀﾋんだ理由も覚えてないらしい

例え、幽霊でも

体に触れられなくても

俺は青が好きだった。

この恋が叶うことなんて

ないんだけど

花火が終わろうとしていた、

「また来年」って言ったのに、

次の年の花火大会、

君は居なかった、

どこを探しても、

次の年も、

その次の年だって、

君と一緒に花火を見ることはなかった

あれから3年後、

今年も俺は、花火大会に来て

いつも、君と花火を見た場所に向かっていた。

「あのっ、！」

背後から聞こえた、

聞きなれた君の声、

振り返ると、

君が立っていた。

ｶﾞｼｯ....

君の肩を掴んだ、

いや、正確には

君の肩を"掴めた"

幽霊"なら"触れられないはずなのに、

外見も、

名前も、

声も、

全く同じで、

君が青であることは変わりないのに、

君は人間だった。

数年後

ｷﾞｭｯ、（（手

首を傾げる、記憶のない君。

叶わなかったはずの俺の恋は、

数ヶ月前に叶った。

ＥＮＤ