硝子
そう言われて喉がギュッとなった
初めてだったんだ
みんな気づいてるくせに 「辞めて」って言わないから
そう言ってくれたのは硝子ただ 1人だったんだ
だから何があっても俺は笑ってきたのに
そう言われると 何だか泣きたくなってきて
けど泣き方なんか,とっくの昔に 忘れてしまったから
『助けて』という言葉すらも飲み込んで
『俺はクズだよ』そんな言葉だけを返した
そんな次の日,歌姫に呼び出された
また誤解されたんだと理解した
でも話を遮ることなく,ただ黙って聞いていた
いつものように笑って 全てを隠そうとした
けど,その日だけは それが出来なかった
笑い方すらも忘れてしまって
自分すら気づかないものが 全て溢れ出した気がした
必死に何時ものように笑おうと 口角を上げても
それを自分の身体が拒むように 笑う事を否定した
コメント
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今回も最高です! 続き楽しみに待ってます!