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夜のシブヤ・フェニックスワンダーランド。 フェスティバルの熱気が、海風と混じり合って街を包んでいた。 観覧車の明かりがきらめき、ステージの音楽が夜空に響く。 けれど、その喧噪の裏で、 ひっそりと別の"戦い”が始まろうとしていた。
暁山瑞希(パトレン3号)
ビルの屋上で、類が黒いマントを揺らしながら通機を耳に当てた。 その隣で瑞希がノートPCを開き、指先を軽やかに走らせる。 画面に無数のデータが流れた。
暁山瑞希(パトレン3号)
神代類(パトレンX・ルパンX)
類はフェンスに背を預け、夜の街を見下ろした。 風が髪を揺らす。
星乃一歌(ルパンブルー)
東雲彰人(ルパンレッド)
彰人の瞳が、光を映す。
東雲彰人(ルパンレッド)
その言葉に、咲希は息をのむ。 怪盗ルパンレンジャー―― それはただの盗賊ではなく、正義と義賊の狭間を歩く存在。 今日もまた、誰かの影を背負って 夜を駆ける。
一方その頃、皆察本部・ブリーフィングルーム。 ディスプレイには、フェス会場の全景が映し出されていた。
望月穂波(パトレン1号)
穂波の声が、冷たく空気を震わせる。
望月穂波(パトレン1号)
日野森志歩(パトレン2号)
志歩が短く言い切る。 その横で穂波がわずかに眉をひそめた。
暁山瑞希(パトレン3号)
日野森志歩(パトレン2号)
志歩の言葉は鋭い。
日野森志歩(パトレン2号)
短い沈黙のあと、志歩が小さく息を吐いた。
日野森志歩(パトレン2号)
穂波はその言葉に、ほんの少しだけ笑った。
望月穂波(パトレン1号)
警察戦隊パトレンジャーの出動命令が下る。 夜の街に、サイレンの赤が走った。
フェニックスワンダーランド
お客さんがパレードを見ている最中に敵軍が現れた。
煙の中、ステージ上で互いを見据える二つのチーム。 観客は息を呑み、空気がぴんと張りつめた。 先に動いたのは——穂波。
望月穂波(パトレン1号)
三人が警察手帳型のデバイスを構える。 「警察——チェンジ!」 一瞬で光のバッジが弾け、制服が装甲に変わる。 ホログラムの警告灯が三人の周囲を旋回し、名乗りが重なる。
望月穂波(パトレン1号)
日野森志歩(パトレン2号)
暁山瑞希(パトレン3号)
三人「警察戦隊パトレンジャー!」
穂波が前に出て、静かに宣言する。
望月穂波(パトレン1号)
その瞬間、パトレンのエンブレムが光り、赤青緑のラインが地面を走る。 対する彰人は、冷たい笑みを浮かべていた。
東雲彰人(ルパンレッド)
三人は同時にダイヤル式チェンジャーを構える。 指先が軽やかに回転し、カチ、カチと音が響く。 「0・1・0」 三人「怪盗——チェンジ!」
真紅、蒼、黄金の光が交錯し、コートがひるがえる。
東雲彰人(ルパンレッド)
星乃一歌(ルパンブルー)
天馬咲希(ルパンイエロー)
三人「怪盗戦隊ルパンレンジャー!」 彰人が帽子のつばを押し上げるような感じで、挑発的に笑う。
東雲彰人(ルパンレッド)
観覧車の上から、風を受けて一人の影が双眼鏡を下ろす。 神代類——その瞳は楽しげに光る。
神代類(パトレンX・ルパンX)
風が吹き抜け、双方のマントがはためく。 遊園地は、次の瞬間にはじまる“正義と自由の交錯”を、ただ黙って見つめていた——。