敦
よし!ノルマ達成したぞ……!

静寂から一気に喧騒となった中、
僕は大きく伸びをした。
敦
( 後は之だけ……今日は早く帰れそうだ )

敦
お弁当お弁当〜♪ ( ガサゴソ

芥川
……

敦
……

敦
……おい芥川、昼休み位、書類見るの止めたら?

芥川
黙れ。貴様が五月蝿い所為で集中出来なかった

敦
僕、何も喋ってなかったよね!?

芥川
存在が煩わしい

敦
理不尽過ぎるだろ!!

太宰
やぁやぁ。善い昼だねぇ

敦
太宰さん……

言い争っている最中、先輩の太宰さんが
珈琲を片手にふらりと現れた。
中也
また始まったのか。飽きねぇなお前らも

芥川
中島が邪魔をしてくるので

敦
はぁ!?元はと云えば芥川があんな云い方したからじゃん!

太宰
はいはいどうどう〜二人共仲良しなんだから

敦
違います!!

芥川
違います

太宰
うふふ、綺麗なシンクロだ

中也
あんま揶揄い過ぎんなよ

太宰
中々縮まない若人達には之位が丁度善いの

芥川
……それで、太宰さん、何か用事ですか

太宰
んー?まあ、半分は雑談、半分は相談

敦
相談……?

太宰
うん。てことで、敦君と芥川君

太宰
一緒に住まない?

敦
…………え?

芥川
……太宰さん、今何と

太宰
だから、一緒に住まないかって話

敦
え、いや、はい??

太宰
そんなに重く考える?昼ご飯誘う時と同じノリなのに

敦
いやいやいや何処が同じなんですか!!

中也
おい太宰、流石に雑すぎるだろ

太宰
こういうのはね、雑な方が成功率が高いの

中也
手前の情報は全く信用出来ねぇ……

芥川
太宰さん、何故僕が此奴と同居せねばならないのですか

敦
僕だって厭ですよ!!此奴なんかと!!

太宰
いや〜実はね?私と中也、同棲してるじゃない?

太宰
もう少し大きい家に引っ越すんだけど、部屋が余るんだよ

太宰
だから、一緒に住もうって事で

敦
話の流れが可笑しいんですけど……

芥川
第一、中島は生活能力が低すぎるから無理だ

敦
口出し多いなお前!!お前だって似たようなものだろ!!

芥川
だらしない事実を指摘しているだけだ

敦
其れを口出しって云うの!そういう処が厭なの!!

太宰
ふふ、ねぇ中也、之が毎日見れるんだよ?

中也
……まあ、正直一寸楽しそうだな

敦
中也さん!?

太宰
まあまあ訊いてよ、結構条件は善いんだよ?

芥川
…… ( ピクッ

敦
……

太宰
家賃は今の半分、通勤は徒歩五分、そして生活費は折半だから安上がり

敦
……

芥川
……

中也
そして俺の飯付き

敦
……!!

太宰
そして……部屋は個室

敦
……!!完全個室ですか!?

太宰
うん、鍵付き

敦
鍵付き!?!?

中也
音漏れもほぼ無しだ ( ニヤッ

敦
そ、それ、は……

敦
……

夢のような条件に一瞬揺らぎそうになるが、
慌てて口を閉じる。
芥川
……其れは……合理的ではありますね

敦
芥川!?

敦
お前、正気か!?!?

芥川
未だ決めたとは云っておらん

あたふたする僕を他所に、
太宰さんは更に追撃を続ける。
太宰
後さ、

太宰
喧嘩したら、中也が仲裁に入ってくれるよ

敦
ほ、本当、ですか……?

中也
入る

芥川
……

敦
( ああ芥川完全に黙ってるじゃん!! )

敦
で、でも!僕は芥川と毎日顔を合わせるなんて無理ですし!

芥川
貴様がだらしないからだ

敦
ほら!!こういう処が厭なんですよ!!

太宰
え〜満更でもなさそうだけど

敦
何処がです!?

芥川
……期間はどれくらいですか

中也
一先ず半年だな。半年過ぎたら、解散するもしないもお前らの自由だ

芥川
……

芥川
……判りました

敦
え?

芥川
条件を呑みます

敦
はぁ!?お前正気か!?!?

芥川
条件が合理的だ

敦
先刻迄厭がってた感情は何処へ??

芥川
必要無い

敦
えぇ……

未だに納得は出来ないが、
太宰さんは既に勝ち誇った顔をしている。
太宰
じゃ、決まりだね

敦
決まってませんよ!?

中也
まあ、どうせお前も来るだろ

敦
うぐっ……
