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桜の花びらが舞い散る春の日、古川彩は 両親と一緒に工藤家を訪れていた。

パパが優作さんとお仕事の話をするため、 ママも付き添ってお邪魔することになったのだ。

ねぇ、ここに住んでる
男の子ってどんな子なの?

彩がママに尋ねると、 ママは微笑んで言った。

美咲(彩の母)

新一くんはね、とっても賢くて
将来名探偵になりそうな子なのよ

名探偵!?すごーい!

彩はワクワクしながら工藤家の玄関の チャイムを鳴らした。

有希子

いらっしゃーい!

玄関の扉が開くと、 そこには綺麗な茶髪の女性、 工藤有希子が立っていた。

有希子

いらっしゃい、彩ちゃん!
さぁさぁ、中へ入って!

リビングへ通されると、 そこにはソファに座る工藤優作と その隣に小さな男の子がいた。

有希子

新一、挨拶しなさい

有希子に促され、男の子は不機嫌そうに 立ち上がる。

新一

……工藤新一だ

わたし、古川彩!
よろしくね、新一くん!

彩は元気よく手を差し出したが、 新一はそれをじっと見つめるだけで 握ろうとはしなかった。

新一

ふーん、おまえ、
推理とかできるのか?

すいり……?

彩は首をかしげる。 新一は少し得意げな顔で言った。

新一

推理っていうのは事件を解決することさ!
俺は将来、名探偵になるんだ!

へぇー!すごいね!

彩が目を輝かせると、 新一はますます得意げになった。

新一

じゃあ、試しにおまえのこと
推理してやろうか?

えっ!?すごーい!
やってやって!

新一は腕を組み、彩をじっくりと 観察する。

新一

まず、おまえは……
外で遊ぶのが好きだな?

えっ、なんでわかったの?

新一

ふん、それくらい簡単さ
まえの靴のつま先に泥がついてる。
さっき公園で遊んでたんだろ?

すごーい!ほんとに
探偵さんみたい!

彩は感動してパチパチと手を叩いた。 新一は満足げに胸を張る。

新一

まぁな!

その後、2人はすぐに仲良くなり、 一緒に庭で遊ぶことにした。

新一は木の棒を剣に見立て、 「名探偵と助手ごっこ」を始める。

新一

俺が探偵でおまえは助手だ!

えぇー!わたしも探偵になりたい!

新一

んー……じゃあ、おまえが俺より
すごい推理をしたら探偵にしてやるよ!

やった!がんばる!

彩は目をキラキラ輝かせながら、 木の枝で地面に色々な形を描く。

新一はそんな彩をじっと見つめ、 ふと口を開いた。

新一

なぁ、彩……大人になっても
俺たち友達でいような

もちろん!ずーっと友達!

彩はにっこりと笑って、 新一に小指を差し出した。

ゆびきりげんまん!

新一

……ゆびきりげんまん

2人は小指を絡ませ、 小さな約束を交わした。

それが、幼い頃の 工藤新一と古川彩の最初の出会いだった。

そして、それが2人の長い物語の始まりだった。

工藤家を訪れた日以来、 彩は頻繁に新一の家へ遊びに行くように なった。

ねぇねぇ、新一くん!
今日は何して遊ぶ?

彩が元気に尋ねると 新一は得意げに腕を組んで言った。

新一

決まってるだろ!
今日は”名探偵ごっこ”だ!

またぁ?たまにはおままごととか
かくれんぼとかしよーよ!

新一

だめだめ!探偵の修行をしないと
いつまで経っても一人前になれないぞ!

むぅ……じゃあ、ちょっとだけね!

こうして始まった「名探偵ごっこ」。 新一はさっそく家の中を見回し、 「事件」を探し始める。

新一

ふむ……母さん、最近何かなくなったもの
とかないか?

有希子は笑いながら

有希子

うーん、特にはないわねぇ

と答えた。

新一

そっか……ん?まてよ……彩!
おまえ、ちょっとこっち来い!

えっ、なになに?

新一は彩の手を引っ張り、庭の方へ連れていく。 そして地面の一部を指さした。

新一

ここ、なんか足跡があるだろ?
誰かがここに立ってたんだ!

わぁ!ほんとだ!

彩は目を輝かせながら、 新一の推理を聞く。

新一

この足跡からすると、小さい子供の靴……
つまり、おまえのだな!

えっ!?わたし!?うーん……あ!
思い出した!昨日ここでお花を見てたの!

新一

やっぱりな!

新一は得意げに胸を張る。 彩は

すごーい!

と拍手をしてすっかり新一の 推理ごっこに夢中になってしまった。

次の日も彩は新一の家へ 遊びに行った。

ねぇねぇ、新一くん!
今日はわたしが探偵になる番ね!

新一

えぇー!?でもおまえ、
推理できんのか?

もちろん!見ててね!

彩は腕を組んで辺りをキョロキョロ見回す。 そして、急に新一を指さした。

新一くん、さっきまでお菓子
食べてたでしょ?

新一

えっ!?なんで分かったんだ!?

だって、口の端にチョコのかけら
ついてるもん!

新一

ぐっ……!

新一は慌てて口元を拭う。 有希子がそれを見て

有希子

ふふっ、新一ったら
おっちょこちょいね~

と微笑んだ。

やったぁ!わたしも探偵みたいでしょ?

彩は誇らしげに笑う。 新一は悔しそうに唇を噛んだが すぐに

新一

ま、まあまあ合格だな

と認めてくれた。

ある日、 新一は彩に小さな手作りのバッジを渡した。

新一

これ、探偵の証だ!

えっ!?ほんとに!?
わぁ~!ありがとう、新一くん!

彩は嬉しそうにバッジを胸につける。

新一

これを持ってる限り
おまえは俺の助手だからな!

えへへ~!わたし、新一くんの
助手頑張るね!

2人は手を取り合って笑い合った。 そのバッジは2人の友情の証だった。

こうして、彩と新一の幼き日の 思い出は少しずつ積み重なっていった。

コード・オブ・トリック1

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