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バァンッ!!

チッ…

ひとつの銃弾が蘭の頬をかすめ、頭から流れていた血と混ざる。

鏡蘭から一歩距離をとると、袖で乱雑に血を拭った。

鏡蘭

逃げてばっかかよ

鏡蘭

少しは反撃してきたらどうだ?

黙れ、もう喋るな

お前とは話したくない

鏡蘭

そんな悲しいこと言うなって、死ぬ前くらい楽しく話そうぜ?

鏡蘭

遺言くらいは伝えといてやるからさ

はっ、笑わせんなよ

遺言言うのは、テメェの方だ…!

そう言うと蘭は後ろ手に手榴弾のピンを抜き、鏡蘭の方へ投げた。

鏡蘭

……………

バァンッ!!

鏡蘭はなんの躊躇もなく、手榴弾に向かって発砲した。

しかし銃弾が当たった瞬間、手榴弾は眩い光を放ち視界を覆った。

鏡蘭

…ッ!!

鏡蘭

(閃光手榴弾…!)

鏡蘭

(クソッ、目を覆うのが遅れた…)

ゴッ!!

鏡蘭

ぐっ…!

定まらない視界を前に、鏡蘭の顔面に蘭の拳が入る。

何が遺言だ、クソが…!

死ぬことを前提にして戦う奴なんかのこと、誰が勝てるなんて思う?

んなことばっか考えてるから、お前はいつまで経っても変わらねぇんだよ!!

鏡蘭

……ッ…

鏡蘭

黙れ、ザコ野郎…ッッ!!

ドゴッ!!

ぐっ…!

ドッ!!

鏡蘭は蘭の顔面に拳を入れると、間髪入れずに腹に蹴りを入れ後ろへ吹っ飛ばした。

ドオォンッ!!

鏡蘭に蹴り飛ばされ、蘭はある部屋の扉を突き破った。

……ぐっ…!

くそっ、思いっきり蹴りやがって…

鏡蘭

お前相手に手加減すると思ってんのか?

鏡蘭

無駄口叩いてねぇで早く立てよ

重圧のかかった声でそう言い放つ鏡蘭。 そんな彼は酷く冷たい目で、蘭を見下ろしていた。

チッ…

(閃光弾で怯んだと思ったのに…)

(こいつが強すぎるのか…俺が弱すぎるのか…)

(どちらにしろ、戦況は最悪だな)

(マイキー達は下で脱出経路の確保、竜胆達は夢ちゃんのところに行ってる)

(助けなんて淡い期待は出来ねぇな)

軽くため息をつくと蘭は立ち上がり、不意に周りを見渡した、

(それにしても、なんだここ…)

(教会みたいだけど、なんで会社の中に…)

鏡蘭

よそ見してんじゃねーぞ…ッッ!!

鏡蘭は、容赦なく蘭に拳を振るった。

蘭は何とか避けるも、よろけた拍子に床に倒され、鏡蘭に馬乗りにされた。

鏡蘭

どういうつもりだ

鏡蘭

テメェは死ぬためにここに来たのか?

鏡蘭

だったら勝手に死に腐れよクソが…!!

大きく見開いた目を向けながら、鏡蘭は両手で蘭の胸ぐらを掴んだ。

鏡蘭

テメェのことなんか誰も気にしちゃいない!!誰も見てなんてくれない!!

鏡蘭

お前みたいなのに、誰が手を差し伸べてくれると思う?

鏡蘭

いるわけねぇんだよそんなの!!

鏡蘭

何も守れない!!何も救えない!!

鏡蘭

役たたず…弱いお前には、何も出来ねぇんだよ!!

おい、

なんでテメェが、そんな顔してんだよ

鏡蘭

…ッ…!

蘭の目に映る彼の顔は、明らかに動揺していた。

微かな焦燥と悲しみが混ざり合った顔。 口から出る言葉とは見合わないほどに、彼は悲しげな面持ちを浮かべていた。

守れなかったんだろ、お前も…

俺もそうだ

大切なことに何一つ気づけなくて、大切なものを何一つ守れなくて

…だから、取り戻したかったんだろ?

鏡蘭

……ッ…

もし俺らの世界で、夢ちゃんが死んでいたら…

俺らの世界と、似た世界があることを知っていたら…

きっと同じことをしていたと思う

当たり前だ、考えられるわけがない…ッ…

夢ちゃんが死ぬなんて、いなくなるなんて、そんなの…ッ”!

震えた声で蘭はそう呟く。 そしていつの間にか溢れ出ていた涙が、少しづつ頬を伝っていた。

夢ちゃんが和田達に誘拐された時も、暁牙に拉致られた時も、記憶喪失になった時も

何度も過去の自分を恨んだ、自分を殴りたくてしょうがなかった…ッ…

なんで夢ちゃんがって…何も悪いことなんかしてないのにって…

ただ悲しくて…辛くて、どうしようもなかった

でも何より、怖かったんだ

俺らの知る夢ちゃんは、もうどこにもいないんじゃないかって

もう帰って来ないんじゃないかって…

それが怖くて…ずっとトラウマで…

だからあの時…夢ちゃんに言われた言葉が、今でも頭から離れねぇんだよ…!

ガッ…!!

そう言って涙をこぼす蘭。 しかし次の瞬間、蘭は馬乗りにされたまま鏡蘭の胸ぐらを掴んだ。

…お前らのせいだ…ッッ!!

なんであんなことした…!!

事情を話せば、夢ちゃんだって分かってくれたはずなのに…!

お前らのそばに、ずっといることは出来なくても

たまに遊びに行ったり、一緒に話すくらいは出来たはずだ…!

なのにお前らは、自分たちのことばかり考えて…

夢ちゃんのことなんか、何ひとつ考えてなかったんだろ…!!

鏡蘭

…!

鏡蘭

…ッ…だ、まれ…

蘭の言葉に鏡蘭は一瞬ハッとし、途切れ途切れの言葉をこぼした。

無理やり攫って、閉じ込めて、挙句に薬で記憶喪失にさせるなんて…ッ…

お前らのせいで、もう夢ちゃんは戻ってこないかもしれない…ッッ!!

もう何も思い出せないかもしれない…ッッ!!

もう自分から笑えなくなるかもしれない…ッッ!!

お前らのせいで、夢ちゃんはああなったんだぞ!!

それが分かんねぇのか!!

鏡蘭

…ッ…だまれ…

あんなに苦しそうにしてたのに、あんなに辛そうにしてたのに

お前は気づけなかったのか…!!

痩せた身体も、血色の悪い肌も、足元の傷跡も

見れば分かったはずだ…!!

お前らは何がしたい!!
何を望んでんだよ!!

あれが本当に、お前らが取り戻したかった夢ちゃんか…!?

鏡蘭 「黙れ──ッッ!!!!」

突然叫ぶ鏡蘭。 それと同時に、先程までの焦燥した顔は怒り一色に染まっていた。

…ッ…!

ドゴッ!!

怒りで取り乱し体勢を崩す鏡蘭。 そんな彼に蘭は蹴りを入れ、後ろに飛ばした。

そして隙を見て、蹴り飛ばされた際に手から離れてしまった銃を取りに行った。

2人

…ッ!!

2人は互いに銃口を向け合った。

指はとうに引き金にかかっており、震えなど一切ありはしなかった。

To Be Continued…

ヲタ女と反社【君に捧ぐ想い】

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