ことは
うえーん
うわーん
ことは
ば、ばあちゃん
どこぉ?
泣かないで?
私が唄を唄ってあげるから
泣かないで?
広がり渡る緑。
君に届くように唄う唄を
響けば虹を一緒に渡ろうよ
ことは
すごい!
ことは
お姉ちゃん誰?
私は声。
案内するわ。
こっちだよ
ほら、おいで?
ことは
あ!待って!
ことは
お姉ちゃんは?
ことは
あ!ありがと!
ばあちゃん
こんなとこにいたの?
ことちゃん探したんよー?
ことは
うえーん!
ばあちゃんー!
ばあちゃん
?どうやってここまで
来たの?
ことは
お姉ちゃんがここまで
連れきてくれたの!
ばあちゃん
お姉ちゃん?
ことは
ほらっ!
そこに、、、
ことは
あれ?
ことは
いない?
ばあちゃん
、、、。
ばあちゃん
ことちゃんそのお姉ちゃんは先週事故で亡くなった子だよ。
ことは
えっ!
ことは
あ、だから
一緒に行けなかったの?
ばあちゃん
優しい子だねぇ。
ばあちゃん
ことちゃん忘れるんでないよ?
ことは
うん、、。
3年後
こんなこと、
起こるなんて
思ってなかった。
今日、私は結婚する。
愛する人と、生きるために、
私の声がどこまでも届くように
あなたの所へ早く行きたい。
???
声、似合ってるよ
声
ほんと?
変じゃない?
???
うん。
きれいだよ
声
お姉ちゃんも、
見てくれてるのかな
???
きっと見てくれてる
???
だって、俺らの
結婚式だよ?
声
うん。
???
声、好きだよ?
声
私も!
こうやって、
人とふれあい
幸せになれる日が来るなんて
思いもしなかった。
あの時までは
ことは
行ってきまーす!
ことは
今日から高校生か
声
行ってくるねー!
声
高校生かぁー!
一体この先何があるのだろうか
何が、俺、私を待ってるのか
こんなにも知りたいと思うのは
何故だろう?
ことは
あー。
始業式だっるー!!
声
あの、、。
ことは
ん?
声
ハンカチ落とされましたよ?
ことは
あ、ありがと。
ことは
何か見たことあるな
声
え?
ことは
名前何ですか?
声
は、えっと、声です。
ことは
声?
ことは
ねぇ、君さ俺と会ったことない?
声
へ?
ことは
6歳の時君に似た声っていう人に助けてもらったんだ
ことは
その人もう亡くなってるけど
声
それ、私のお姉ちゃんだよ
ことは
え?!
声
私のお姉ちゃんの本名は
唄名 美声
ことは
そ、、なんだ。
ことは
じゃあ、なんで、、。
声
、、。
声
お姉ちゃん言ってた。
声
声、ことは君って子に会ってくれないかな。
声
って、まぁ!
よくわかんないけどね!!
声
バイバイ
ことは
あ、うん!
ことは
、、、。
ことは
俺はあの時誰と、、。
10年前
ねぇ、お姉ちゃん、俺、お姉ちゃんのこと、好きだよ。
大好き。
声
私だって好きだけど
声
ことくんが好きなんは私やない。
ことは
ねぇ、声。
声
ん?
ことは
声はさ、なんで、美声
さんが亡くなったか知ってるの
声
ごめん、、。
声
その話はちょっと、、。
ことは
あ!ごめんね
もう聞かないから!
ことは
じゃあ、これだけいいかな
声
??
ことは
唄を唄ってくれないかな
声
唄?
ことは
あの時の唄をまた聞きたい
ことは
会いたいんだ
美声さんに
ことは
この手に届く所まで俺の所に来てよ美声。
声
私は!
美声じゃないんだよ!
声
みせいお姉ちゃんみたいになれないんだよ!!!!
ことは
あ、ご、ごめ、、
声
あ、、私、、
声
ごめんなさい!
ことは
あ、、、。
ことは
、、、、。
みつ
あの、川名みつです!
よろしくです!
みんな
よろしくなー!
みんな
かわいい!
みんな
よろしくね
先生
席はことはの隣でいいよな?
声
(ことくんの隣か。)
声
(なんか、やだな)
みつ
よろしくね
ことはくん
ことは
あ、ああ
みつ
ねぇ、ことはくん
お昼一緒に食べない?
ことは
別にいいけど
みつ
、、、。
みつ
なぁ、ことはくん、
いきなりで悪いんだけど
みつ
好きだよ
ことは
、、、うん。
みつ
付き合ってくれる?
ことは
ごめん。
俺、好きな人いるんだ。
ことは
ごめんな
ことは
バイバイ
みつ
、、、。
みつ
何よ、、。
みつ
みつの何がいけないのよ!
みつ
あれ?ことはくんと声ちゃん?
ことは
ねぇ、この前はごめんね
声
あ、いいんだよ
別に!
声
気にしないで!
みつ
(何話してると?)
ことは
、、、。
聞いてもいい?
声
何?
ことは
気になってることがあるんだ。
声
???
ことは
俺、6歳の時、光の森で美声さんに迷った時助けてもらったんだけど、
ことは
声、美声さんが亡くなったのはいつ?
声
えと、5月6日、、。
ことは
俺が助けてもらった日は
5月13日だ。
声
え?
ちょうど1週間?
ことは
しかも、それから、
次の日に俺は美声さんに告白した。
声
あ、、。
ことは
これ、声じゃないのか?
みつ
(よっしゃあ、チャンス!)
みつ
ねぇ、何の話?
ことは
、、。
ことは
好きな人の話。
みつ
ごめんね、私覗き見するつもり無かったんだけど
みつ
ねえ、ことはくん。
ことは
???
みつ
それ、私だよ。
みつ
告白されたの私だよ。
ことは
えっ!?
ことは
でも、、、
みつ
いいから私なんだよ
みつ
ことはくんは
うちのこと好きだったんだよ!
声
ちょっ!!
ことは
確かにあるのかな
それも
ことは
信じるよ、みつさん。
みつ
えへへっ!!
あれから、二人はカップルになった。
ちっさいころの記憶なんて端の隅にあるのに、、。
私の唄を聞かせてもいいかなって思ってたのに
誰ももう聞いてくれないんやね
声
、、、。
声
このドキドキする心臓どうにかならんの?
声
もう、告白してもいいかな。
声
今日はお姉ちゃんの命日。
声
力を貸してねお姉ちゃん。
声
あの時みたいに。
ことは
なん?
声
ごめんね
声
呼び出して
声
私ね、ことくんが好き!
ことは
、、、、。
ことは
でも、俺にはみつが、、。
声
私だよ
ことは
え?
声
あの時、ことくんが告白したんは私!
ことは
え、、。
みつ
う、嘘だよ!
みつ
そんなん信じちゃダメ!
声
あんたこそ嘘つき!!!
ことは
じゃあ、ホントにそうならさ、あの時唄ってくれた唄を声は唄える?
声
もちろん!!
声
風光~
燃える恋!
森に入るきれいなお星様
ことは
ストップ。
ことは
声は唄えてるよ
ことは
みつ?嘘ついてたの?
みつ
わ、私!もうしーらないっ!!
ことは
ごめんな
すぐ信じてやらなくて
声
ううん。
声
いいの。
ことは
じゃあ、声、俺と付き合ってくれる?
声
うん、、。
ことは
どうしたの?
元気ないな
声
いや、お姉ちゃんが亡くなった理由話すよ
ことは
え?
いいの?
声
うん。
声
お姉ちゃんはね、眠りのローレライっていう歌手をやっていたの。
声
だけど、あの日、お姉ちゃんは車に引かれそうになった私を助けてくれた
声
お姉ちゃんは最後に、ことはくんに会いに行ってあげて、じゃないと、、
って言ったの
声
だから私は、5月14日にことくんに会いに行った。
声
だから!
ことくんが好きなんは私じゃないんよ!
声
お姉ちゃんや!
私だけどお姉ちゃんなんや!
ことは
ちがう。
ことは
俺が惚れたのはいつも楽しそうに元気付けてくれる『声』だ。
声
私?
ことは
うん!
ことは
俺は!
ずっと声が好きだった!!
声
ことくん、、。
声
あれ?なんかおかしいな
ことは
?なにが?
声
お姉ちゃん亡くなったのは5月6日なのに会ったのは5月13日なんでしょ?
ことは
うん。だからきっとゆーれいだね
声
そうじゃなくてさ、なんで、出会う前からお姉ちゃんはことくんのことしっとったんやろ?
ことは
きっと、運命が美声を幸せにしたからだね!
声
う、うん。
声
思考力が、、、。
ことは
ま、俺は声が好きなんだなずっと前から。
声
でもー!
ことはが好きになったのは
私じゃな、、
ことは
声だよ
美声は
5月6日に死んだ
声
でも、じゃあ、5月13日のあの声は?!
ことは
あれは助けてくれたんだ
声
じゃあ、ホントに私なの?
ことは
うん。
声
じゃ、じゃあ、付き合う?
ことは
あったり前じゃん!!
さがみ
、、、。
美声、、。
声
ねぇ、ことくん
話があるんだけど
ことは
ん??
声
私たちやっぱり付き合うのやめよう!
ことは
え?なんで!
ことは
なんでよ。
俺なんかした?
声
、、、。
声
さようなら。
ことは
声!!
???
あれれ?
ことくん?
???
みんなどこー?
???
しかしまっくらだなー?
???
どこー?!
???
柵?
ここから出られないの?
???
向こう側からならいけるっ!!
ことは
なんでだよ!
ことは
何がダメだったんだよ
ことは
でも、何か、声っていう感じじゃなかったな。
ことは
あいつ誰だ?
???
えー!
こっちがわもダメなの?!
???
ん?
???
よくみると私の体じゃない?
???
この白色のワンピースに白色のくつ、、。
???
おねぇちゃんが事故にあった日着てた服?
さがみ
はぁ、美声に会いたい
声
ねぇ!
さがみくーん
さがみ
え?
声
会いたかった~!
さがみ
急に抱きつくなよ!
声
え?私が分からないの?
さがみ
知らねぇよ!
声
、、、、。
さがみ
あっ!
ちょ、おい!!
さがみ
行っちゃった、、。
声
あれ?
声
私何やってんのよ
声
ここどこ?
ことは
声!!
声
え?声は私の、、。
ことは
お前やっぱりおかしいよ!
ことは
お前ホントに声なのか?!
声
え??
声
違う、私は私は、、。
声
覚えてないの。
ことは
は?!
さがみ
おい!!
さがみ
俺、追っかけて来たんだけど
さがみ
何の話だ!
ことは
さがみ先輩、こいつ、
声じゃない。
さがみ
声じゃない?
声
何も、、思い出せないの
ことは
さがみ先輩なんか知ってることない!?
さがみ
はぁ?
なんで俺が
ことは
だって!
さがみ先輩声の幼なじみなんでしょ?
さがみ
はぁ?!
俺こいつ知らねぇよ!
ことは
なら!
ことは
唄名 みせい
って人は?!
さがみ
みせいって、俺の幼なじみの、、。
声
さがみくん。
私、ホントに誰なの?
ことは
まって!!
さがみ
何?
ことは
今声の体が乗っ取られてるってことは!
ことは
声はどこにいるの!?
???
もー!!!
なんなのよー!!!!
???
??
???
あれ?
???
人が来る
さがみ
みせい?
???
それはお姉ちゃん。
???
私じゃない。
さがみ
そっか。
???
あの人柵の外にいたけど
???
出れたのかな
???
??
???
あれ?
???
急に寒い!
???
足が
???
動かない!!
ことは
声、思い出せること
全部言って。
声
、、、。
声
私は、もう死んでる
ことは
、、、。
声
幼なじみがいて、会いに行く時に交通事故で亡くなった
声
それで、気付いたらあの森にいて柵があって
出られなかった
ことは
柵?
声
うん。
でも、幼なじみが迎えに来てくれると思った。
でも、来てくれなかったの
声
だから、私は妹の体にならせてっ!!って神に頼んだ。
声
そしたらここに、、。
声
あれ?
妹?
ことは
声、亡くなった日を教えて。
声
えと、確か5月6日
ことは
どこで、
ことは
なんじごろ?
声
えと、渋谷交差点で
ひるの12時頃
ことは
やっぱり!!
さがみ
??
ことは
先輩!!
ことは
やっぱり!
この人は声のお姉ちゃんのみせいさんだ!
声
み、、せい
声
そ、、だ。
声
はやく、戻らないと
声が!
ことは
どうゆうこと?
声
私は、さがみくんに会うために妹の体を借りたんだけど早く戻らないと!
声
声が!
声があそこから出られなくなる!!
ことは
え?!!!!?
さがみ
急ぐぞ!
声
はぁはぁ!
声
ここよ!
さがみ
柵なんてないじゃないか
声
あるよ!
声
見えないの?!
ことは
この柵は死んだ人間にしか見えないんだ
ことは
だから声はもう、、。
声
神様!!
声
お願い!
声
私の妹を助けて!!
声
代償は!
声
この!声でいいの!
声
広がり渡る緑。
君に届くように唄う唄を
響けば虹を一緒に渡ろうよ
ことは
きれいだ
さがみ
、、、。
声
いいの?
神様
声
ありがとう!
声
みんな!
バイバイ!
さがみ
みせい!
声
さがみくん。
さがみ
俺、5月6日呼び出した日、俺はみせいに告白しようとしてたんだ
声
え?
さがみ
みせい、好きだよ
声
、、、
さがみ
大好きだよ
声
うん!
私も大好き!
声
また、会おうね
バイバイ!
ことは
(なんでだろう?)
ことは
(この二人が離れるのをみて胸が痛くなるのは)
声
、、。
声
ことはくん
声
泣いてるの?
ことは
うわっ!
声
ふふっ、
声
あの時そっくりね
ことは
そうだ!
ことは
みせいさん!
ことは
あの日助けてくれてありがとう!
声
いいの。
声
声、おいで!!
あれ?
今誰か私のことよんだ?
行かないと
だって、私の好きな人が呼んでる
???
おね、、ちゃん
声
声!!!
声
ごめんね今戻ってあげるからね!
俺達は二人の体が戻るとき
涙が止まらなかった。
ただ、あの時の唄が聞こえた気がした。
深い愛情を感じた。
あの光が森を輝かせたことを
俺達は知らなかった。
声
ん、、。
声
ことくん?
ことは
声!!!
ことは
よかったあ!!
さがみ
みせい、、。
さがみ
今どこにいるんだよ。
さがみ
迎えに行ってやるからな
さがみ
みせい。
さがみ
迎えにきたよ。
みせい
さがみくん。
さがみ
行こう?
みせい
うん!!
私達
俺達
は
何があってもくじけないことを
覚えた。
そして、