俺は元々飼い猫だった
だが
愛された事は一度もなかった
餌はろくに貰えず
構ってもくれない
その上飯は水だけ
トイレは厳禁
外出禁止
最大ベランダまで
首輪ではなく
鎖で繋げられる
鳴かれへんようにガムテで口は固定
俺は喉を鳴らす事しかできなかった
威嚇も全て喉で
ぷりっつ
うるさいわねッ
喉潰しやろうか!
ぷりっつ
ぷりっつ
なによ
本当に
それから俺は捨てられ
自力でガムテを外す事に成功した
出た所は繁華街
俺の全く知らない土地だった
鳴く事はできるが
飯は貰えない
誰も警察に通報しない
俺は一生こう言う人生
そう思っていた
捨てられた日は夜中で
それから2日経った今も夜中
俺はようやく学校に辿り着く事に成功した
かと言って
知り合いが居る訳ではない
それでも俺は
「誰か居たら」
その一心で歩いた
そしたら
ドンッ
と、デカイ音がした
何かと思ってその場に行くと
人が居た
俺はやっとの思いでその人間に近付いた
だが、目の前の光景に、俺は立ち尽くしてしまった
まだ行けるだろ
ごめッ…ごめんなさいッ
どうかッ…どうかお許しをッ!
…
ハッ(鼻嗤
許される訳ねぇよな
黙って死んでろクソゴミが
ドッ
ウガァッ
グチャッ
生々しい音が俺の耳に入る
そして、血の臭いが俺の鼻を掠める
ぷりっつ
正直吐き気がしてた
でも、吐けなかった
俺は何故か
鳴いていた
ぷりっつ
ん…
お前
何処から来た
ぷりっつ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ぷりっつ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ぷりっつ
ちぐさ
ぷりっつ
俺は3時の方向に頭を向ける
すると、分かったのか
ちぐさ
ちぐさ
ぷりっつ
ちぐさ
芥町
そのワードを聞いて
俺は絶句した
其処は強豪ヤンキーが多々居る場所
誰も寄り付かない
そんな街に
俺は知らぬ間に来ていたのだ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
あっと
まぜ太
あっと
あっと
ちぐさ
ちぐさ
まぜ太
ちぐさ
ぷりっつ
ぷりっつ
あっと
ちぐさ
ちぐさ
まぜ太
正直恐怖だった
何もかもが怖く思えた
飼い主も
見た目で分かった
喧嘩が強い人間と言う事
でも
そんな怖い人間が
猫を2匹飼ってる
凄いギャップ萌えに
僕は惹かれた
それでも
恐怖が僕を迎え入れた
「猫。3」
コメント
6件
続きが楽しみです! 次は誰かの番なのかな…、 あと…お誕生日…でしたよね、おめでとうございます お祝いにはならないかもしれませんが、『産まれてきた意味』を探してを投稿しました、よろしければ…、
続きが楽しみです!頑張ってください!👊( ¨̮💪)