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テラーノベル(Teller Novel)

フミヤ

はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、

フミヤ

はぁ、………ぅ、…は………!!

何者かに襲われた、その瞬間に目が覚め、それが夢であったことに気づく

フミヤ

………夢、…か……

フミヤ

…目覚め悪いな……

ここ最近、同じような夢を毎日のように見る。

フミヤ

なんでだよ……

2ヶ月前

フミヤ

○○フミヤです。少しでも早く仕事に慣れるように頑張ります。よろしくお願いします。

部長

フミヤくんはT大卒のエリートなんだ

職場が驚きと尊敬のまなざしを交えながら ざわついた

フミヤ

いえ、そんな大したことないです。まだまだ未熟なのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

部長

そんな堅くなくていいぞ!ここの奴らは割とフレンドリーな職場だからな

フミヤ

はい、ありがとうございます。

部長

じゃあ世話係は、…シオリ、よろしくな。そいつは優秀なやつだから頼りになるぞ〜

シオリ

了解です!フミヤくん、よろしくね。

フミヤ

よ、よろしくお願いします!!

シオリさんはみとれる程に綺麗な人だった。仕事もできて、話しやすくて、俺はどんどんシオリさんに懐いて行った。

2週間が経つと、それなりに仕事にも慣れ、順調だった。職場にも溶け込み、まだまだ下積みだけど、シオリさんの大きなプロジェクトを補佐する仕事を頼まれる程期待もされるようになった。

シオリ

____っていう感じで進めるんだけど、…フミヤくんはどう思う?

フミヤ

え、俺ですか!?…そうですね、……

フミヤ

俺だったらここを___して、___したらよりよくなるのではとも思ったんですが、どうでしょうか?

シオリ

あ、なるほど!!それいいかも!

会議

シオリ

____というような感じです。

部長

おお、なるほどな……

部長

いいな、それ。採用だ!

シオリ

ありがとうございます!実は、…フミヤくんの意見も取り入れてみたんです。だから今回すごいのはフミヤくんなんですよ。

部長

フミヤ、すごいな!さすがだ。まだ新人だと言うのに。これからも期待しているぞ!

フミヤ

はい、ありがとうございます

自分でも驚くほど何もかもが順調に行き、シオリさんに助言をして成功することも増えて行った。

そして2ヶ月経った最近、悪夢にうなされるようになった。内容は思い出せないけど、何者かがナイフを持っていたことは覚えている。

フミヤ

でも、何かが引っかかるんだよな………

ドンドンドン!!!!

フミヤ

!?

フミヤ

な、なんだ?

フミヤ

クローゼット?

クローゼットを叩かれたような音が響き、悪夢もあいまって奇妙な現象に、冷や汗が背中をつたう感覚があった。

フミヤ

クローゼット、開けてみても何も無いよな…

フミヤ

何だったんだろう……

部長

シオリ!ちょっとこっち来い!

珍しく少し怒った口調の部長に少しザワついた。しかも呼んだ名前は信頼の厚いシオリさんだったからなおさらだ。

シオリ

は、はい!!

部長

これ、どういうことなんだ??

部長

上に送った書類に大量に変換ミスがあって作り直せって来たんだが。

シオリ

す、すみません!!すぐやります!

フミヤ

シオリさん、俺、手伝います。それ、かなり量がありますよね?

シオリ

え、……いいの?でもフミヤくんもあなたの仕事があるんじゃ…

フミヤ

俺はまだ新人でシオリさんほど任された仕事も多くないんで大丈夫ですよ!体力だってありますし!

シオリ

じゃあ、お言葉に甘えようかな

シオリ

ありがとね、

それから、シオリさんが小さなミスを繰り返すことが起きるようになった。初めはシオリさんでもそんなミスをするんだという風に親近感すら湧いていた同僚たちは、次第にシオリさんに対して厳しい目を向けるようになって行った。

同僚

まただ

同僚

シオリさん何回目なんだろう。

同僚

はっきり言って最近のシオリさんは足引っ張ってる感じするよね。

シオリさんを助けることに苦痛は特になかった。むしろシオリさんの力になれるなら嬉しい。

フミヤ

けど、…最近遅くまで職場に残るからかな

フミヤ

疲れ取れねー…

フミヤ

うわ、っ!

フミヤ

なんだこれ……髪…?

明らかに俺のものじゃない長い髪の毛が湯船に浮いていた。

フミヤ

服に付いてた………とか?

フミヤ

そういうことにしよう……

ドンドンドン!!!!

フミヤ

!?

フミヤ

なんだ!?

フミヤ

またドンドンって………

フミヤ

ん?だれだ、これ……

写真を開くと、それは血塗れの指の写真だった。

フミヤ

は?…まじでなんなんだよ………

同僚

フミヤくん、これお願いしてもいいかな?

フミヤ

あ、了解です。ありがとうございます。

フミヤ

(最近、いろんな人に頼りにされてる気がする。ちょっと嬉しい…)

フミヤ

あれ、…今日シオリさんは休みですか?

部長

あー、なんか体調が悪いらしい

同僚

今となってはむしろ助かるよね

同僚

ちょっとー、言い過ぎ〜

シオリさん、休みなんだ………やっぱり辛いのかな…俺の事、頼ってくれたらいいのに…

フミヤ

シオリさんがいないと仕事も楽しくないな

満たされない気持ちでベットに横になっていたら、ふと壁にある小さな穴があるのを見つけた。

フミヤ

うわ、穴がある

フミヤ

そういえばここ超ボロボロアパートだもんな〜…

フミヤ

大家さんもここは不備があるかもって言ってたっけ…

フミヤ

なんでちゃんと確認してないんだよ

そう思いながらつい気になってしまい、その穴を覗いた。でも、真っ暗でよく見えない。

フミヤ

貫通してる訳じゃ、ないのか……

フミヤ

なら問題ないか…

フミヤ

なんだこれ、

今日19時52分頃、20代女性会社員が何者かに腕を刺され、大怪我を負う事件が発生しました。黒いフードを被り、顔がよく見ていない模様です。被害者は△△●●(20)

フミヤ

△△さん!?

フミヤ

同僚じゃないか!

闇に堕ちたのは、お前だ

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