足の力でなんとか体を起こす。
ベッドは軋み、その音が不気味に鳴り響く。
手錠は到底、外せそうになかった。
大陽
大陽
燐とBARで飲んでいて、最後に彼が不吉な笑みを浮かべたところまでしか、記憶が無い。
焦りと恐怖が入り交じって、思考が上手く回らない。
すると、バスルームと思われる場所のドアが開き、バスローブ姿の燐が出てきた。
出てくるなり、彼はこちらに気が付きにやりと笑った。
その目を睨み返す。
燐
燐
大陽
燐
大陽
大陽
燐
燐
燐
大陽
燐
燐
大陽
大陽
大陽
燐
燐
大陽
燐
笑うと、彼はベッドに乗り、馬乗りになってきた。
大陽
燐
燐
頭の上で手を押され付けられ、足は乗られていて自由が効かない。
燐は顔を近づけてくる。
大陽
燐
燐
大陽
大陽
燐
燐
大陽
燐
燐
燐
燐
燐
大陽
大陽
大陽
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
大陽
燐
燐
大陽
燐
燐
燐
大陽
燐
燐
燐
燐
大陽
大陽
大陽
燐
燐
燐
燐
燐
燐
大陽
隙を見て、頭突きをした。
燐は離れ、頭を押さえている。
燐
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
燐
大陽
燐
燐は額を押さえながら、ポケットを漁る。
そして、軽く操作するとその画面をこちらに向けた。
大陽
燐
燐
大陽
大陽
大陽
黒髪の男に茶髪の男が押し倒され、キスをしていた。
互いを激しく求め合っている。
しかし、その黒髪の男は燐で、茶髪の男は紛れもなく自分だった。
信じられなかった。
記憶は皆無だ。
しかし、今座っているこのベッドだった。
動画は続き、今度は服を脱がされていく。
目の前が真っ暗になり、呼吸が荒くなるのを感じた。
大陽
燐
燐
燐
大陽
燐
燐
燐
音がぼやけている。
燐はスマホをポケットに戻し、再び僕に馬乗りになる。
抵抗しようとしても、力が入らず声も出ない。
燐
燐
燐
燐
唇を重ねられる。
次の瞬間には舌が入ってきた。
気持ち悪い。嫌だ。
大陽
燐
燐
燐
燐
大陽
大陽
燐
燐
燐
燐
大陽
頭の中がぐちゃぐちゃで、涙がとめどなく溢れる。
それは恐怖からか、悔しさからなのかは分からない。
燐
燐
大陽
燐
燐
燐
燐
初めから全てが運命の定めだったとしたら、こんなことが起きることもも決まっていたのだろうか。
あるいは、彼と自分は離れなくてはいけない運命で、それに添った展開になっているだけなのだろうか。
頭のどこか片隅は冷静にそんなことを考えている。
しかし、ほとんどはその運命に従うようにスマホを操作する。
そして、彼に電話をかける。
発信音が3回で止まった。
そこから聞こえてきたのは、息を切らした愛しい人の声。
電話口の向こう側からも、温もりを感じる。
そんな声を目の前に、涙はすっと引いていった。
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
大陽
最後は一方的に電話を切った。
たった23秒。
それだけ。
たったそれだけの時間が、永遠を止めた。
世界を閉ざした。
呼吸の仕方が分からなくなった。
涙の流し方も分からなくなった。
もうどうなったっていい。
真っ暗な何処かに、ひたすらに落ちていく感覚に浸った。
高層ビルの屋上から見下した下には、光はない。
底もない。
それでも、ただ落ちたかった。
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
1件
タカちゃんなんて言ったんだろう?