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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第21話『信じていいもの、悪いもの』
リビングの時計が、昼の12時を過ぎていた。
いるまは朝から仕事に出ていて、今日は帰りが遅い。
ひとりきりの部屋。
静かすぎる空間に、らんはなにも手をつけられずにいた。
開いたままのノート。
途中で書くのをやめた歌詞のフレーズ。
水の減っていないマグカップ。
テレビもスマホもつけていないのに、頭の奥でざらつくような音がしている気がする。
らん
らん
壁にもたれたまま、らんは低く呟いた。
うまく言葉にできない違和感が、胸の奥をかきむしる。
ふいに視界が揺れた。
気づけば、全く知らない場所に立っていた。
らん
前にも来た、真っ黒な空間、冷たい空気。
自分が誰かと争っている――いや、追いかけている?
自分を「裏切った」と思ってる?
誰?
誰なんだ、その顔は。
らん
らん
らん
らん
ぐらりと視界が傾き、記憶とも妄想ともつかない映像が頭を支配する。
叫びたくなるような音と光と感情――そして、
らん?
その声が、脳に直接響いた。
前にも聞いた、“もうひとりの自分”の声。
優しさの仮面を剥ぎ取るように、静かに、冷たく囁く。
らん?
らん?
らん
ぱん、と何かを弾くように、らんは立ち上がる。
汗ばんだ額。
震える指先。
目の前の光景は、もういつもの部屋に戻っていた。
リビングのカーテンが揺れている。
窓は……開いていない。
それでも風の気配がした。
そして、
なつ
振り返ると、そこになつがいた。
らん
なつ
なつ
ソファにどかっと座って、カップの中身を覗き込む。
なつ
なつ
相変わらずの口調と、相変わらずのテンション。
けれど、らんにはそれが、どこまでも救いに思えた。
らん
なつ
なつ
そう言ってなつは、らんの方を見た。
なつ
図星だった。
虚構と現実の狭間で揺れ続けていた顔は、明らかに疲れていた。
らん
なつ
らん
らん
らん
なつ
なつはつまらなそうに伸びをして、言った。
なつ
らん
なつ
なつ
らんは、返す言葉を見失っていた。
なつの言葉は、乱暴で、雑で、だけど真っ直ぐだった。
なつ
なつ
らん
なつ
らん
なつ
なつ
ふっ、とらんが笑った。
どこまでもシンプルななつの言葉に、さっきまでの不安が少しだけ、遠ざかった気がした。
なつ
なつ
昼下がりの光が、リビングに差し込む。
時計の針は、確かに進んでいた。
虚構か現実かなんて、まだ判別できない。
それでも、今目の前にあるものは――本物だと、らんは、ほんの少しだけ思えた気がした。
らん
言葉にするには、まだ照れくさくて。
でもその想いは、ちゃんと胸の奥に残った。
第20話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡210
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コメント
10件
今回はなんかもうやばいw(語彙力) 続きが楽しみすぎる!
投稿ありがとうございます!! 続きが気になる…👀 楽しみにしてます!!
更新ありがとうございます!僕も今丁度テラー書いてて、同じ時間に書いてる仲間がいてなんだか嬉しかったです!✨