佐門鮭
あふぇりるが加入した数日後、遠方任務から帰還した佐門は、別流を怒鳴りつけた。
部屋には、鮭、別流、うたい、あふぇりるしかいない。
七鐘別流
佐門鮭
鮭は、傍らのあふぇりるに銃を突きつける。
その銃は、遊びのための玩具ではなく、無骨な拳銃だった。
うたい
うたい
うたい
うたい
うたい
佐門鮭
七鐘別流
佐門鮭
「全員まとめて、」
「殺してやる。」
七鐘別流
うたい
あふぇりる
移動したのは、「ODMN」管理下の海岸だった。
佐門鮭
鮭は明らかに不愉快そうな顔をして、「豪火金卵」の力により両手にアサルトライフルを生成する。
佐門鮭
うたい
うたい
うたい
うたい
うたい
あふぇりる
静かに、あふぇりるがうたいの体に巻き付き、うたいの能力を底上げする。
別流も、血液パックを開封、口の中にかけるように飲む。
その瞬間、血液の刃を片手に、最高速で別流が突撃する。
単なる殺意。それに対応するように、静かな怒りを静かに纏った別流の刃は、常人なら何も出来ずに首を落とされる。
ただし、今回は、 完全に読み切った鮭の蹴りが別流の腹に突き刺さる。
佐門鮭
佐門鮭
佐門鮭
別流は、腹に入った蹴りのせいで、まともに立ち上がることも出来ない。
佐門鮭
そう残し、鮭はうたいの方に向き直る。
うたい
5枚の槍状のエネルギーが、凄まじいエネルギーが撃ち出される。
それを、鮭の精密な射撃が撃ち落とす。
そのまま一気に距離を詰め、うたいの顎にアッパーをかます。
あふぇりる
空中に飛ばされたうたいは、あふぇりるの力で静止。 そのままあふぇりるの体が伸長し、佐門の銃を2丁とも弾き飛ばす。
うたい
うたいは、ゆっくりと着地した後、あふぇりるの体内に蓄積された運動エネルギーを解放。脱兎のごとき一撃が、お返しとばかりに鮭に突き刺さる。
はずだった。
うたい
着地した瞬間には、既に膝蹴りの有効範囲から外れていた。
うたい
その言葉と共に、うたいがパンチの連撃を始める。
「詠想祈術」も、狗祓棒もいくらでも兵器を生み出せる相手にとっては隙が大きく有効ではない。
その判断に基づいた、瞬発力をあふぇりるの補助により最大限高めたパンチ。
しかし、その攻撃は、前のパンチを繰り出した時点で躱されていた。
うたい
あふぇりる
あふぇりるは、うわ言のように僅かな可能性を呟く。
うたい
佐門鮭
そう佐門が声を上げる頃には、既にその拳がうたいの腹にめり込んでいた。
うたい
腹にめり込んだ一撃をあふぇりるの布が絡め取り、さらにコートの中に常備してあるカルタ札のうち3枚を射出する。
うたい
カルタ札が螺旋を描き、佐門に向かって殺到する。
拘束。不意打ち。複数方向からの攻撃。 うたいがこの状況下で使える、最高の攻撃。 未来予知を上回り、一撃で仕留める方法。
うたい
さすがの鮭でも、逃げられない。
佐門鮭
3つの霊力を纏ったカルタ札が、衝突する。 そう、「衝突する」。
それによって巻き起こった砂煙が晴れたあと、その場にいたのは…
体の一部分が焼け焦げたあふぇりる。
体の周囲を火花が飛び回る鮭。
…そして、全身に怪我を負い、力なく膝をつくうたいだった。
第12.5話
暗いトンネルの中、タブレット片手に九十九は歩を進める。
その画面に映し出されていたのは、先日の、柚子の魔人と別流が交戦している映像だった。
その隅には、うたいの姿も映っている。
トンネルが終わると何も無い小部屋があるのみだった。
しかし、小部屋の壁に手を触れると、すっと通りぬけられる。
そうして着いた場所。そこには、会議に使うような円卓があった。
九十九
その言葉と共に、円卓の中央の照明がぱっと点く。
そこに居たのは、
その手から凍てつく冷気を放つ雪女。
肩に雪が降り積もる雪女。
席に座らず、自分の尾を追いかけ続ける猫又。
そもそも席に座ることも出来ないような巨大なヤマタノオロチ。
そして、ただの少女。
九十九
コメント
2件
翌日に更新とか最高ですか…!?仲間割れもすごい‥!!そして話が進んでいく…!!めちゃ続き楽しみです!!