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校舎の片隅にある古びた鏡
早希は放課後誰もいない静かな廊下でその鏡を眺めていた
早希
その鏡に映る早希の姿はどこか歪んでいた
曇っているのか、ぼんやりとしているように見えた
まるで鏡の奥になにかが潜んでいるような
昨日,クラスの人気者である橘颯馬が失踪した
なにかあの鏡と関係があると考えれば怖くなった
鏡を探ろうとも映るのはぼんやりとした自分の姿。 けれどその静けさに何か潜んでいるような気がした
次の日教室はいつもよりざわついていた
だれもの口から颯馬の話が出てくる
早希
璃音
僕は誰かが嘘をついているような。 誰も知らない真実がこの学校に隠れている
僕は放課後にまたその鏡の前に立ち止まった
周囲には誰もいない。冷たい空気だ
僕は鏡の表面をそっと撫でたらひんやりとした感触 が指先に伝わった
その時,鏡の奥で微かに何かが揺れたような気がした
早希
だが、僕の目は鏡から離さなかった
この鏡には何かが隠れている。 それも颯馬の失踪と関係している
早希
僕は鏡の中に入れると信じ、鏡に向かって突っ込む
早希
早希
辺りは真っ暗で何もない。だがその微かに光が見えた
早希
現世は雪の降っていた時期だったはず
こちらの世界では桜が満開
僕は何をしに来たかも忘れ桜をぼーっと眺めていた
後ろからなにか聞き覚えのある声____
振り向いてみるとそこには失踪した橘颯馬がいた
颯馬
僕を見て言葉を失っている様だ。
颯馬
颯馬
早希