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限りある時間

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限りある時間

1 - 限りある時間(短編小説)

♥

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2023年08月01日

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君との恋はまるで"ろうそく"のような恋だった。 君と出逢ったのは,ちょうど1年前の春。 自分は元々体が弱く,病院によく通っていた。 病院帰りによく寄る所がある。 近くにある"桜の木が沢山ある川辺"だ。 そこでスケッチをしている。 何気ない風景を描くのが趣味。 毎日同じ光景,日常でも毎日全く違う。 自分にはそう感じる。 ある日桜が満開な時期,木の下で君を見た。 その時,儚く散った花びらを身にまといながら空を眺めていた君に恋をした。 でも,君は何処か寂しそうな顔をしていたんだ。 君のそんな顔に心が揺さぶられた気がした。 自分は君に声を掛けた。話している時の君は楽しそうで,笑顔がよく似合っていた。 話している時,普通の人とは違う何かを感じた。 "人と話すこと"そんな当たり前を大切に,楽しそうにしている。 自分は君の横で話しながらスケッチをする。 他愛もない,何でもない,些細な話をしながら。 長いスケッチを描き終わる。 描き終わったスケッチを見た君は微笑んで褒めてくれた。 初めて褒められて嬉しかった。 今まで親に褒められた事無い。 趣味で描いてたから人に自分の絵を見せたことが無かった。 あれから,君と会うことがどんどん増えていった。 でも必ず"木の下"で会う。 それは君からのお願いだった。 別に何かをする訳でもなく,ただ話をするだけ。 そんな時間が楽しかった。 "この時間がいつまでも続けばいいな"と思った。 あっという間に月日が経ち,季節は夏になった。 夏も桜の緑の葉が生い茂って綺麗だ。 日除け,日陰になって好きな場所。 相変わらず君と此処で会う。 服装が変わると,やっぱり雰囲気もガラッと変わる。 でもそんな君が美しかった。 日が流れ,暑さも40℃に近い日が続く毎日。 ここで花火大会が開催されることになっている。 今日,自分は君を誘ってみた。 君は笑顔で快く承諾してくれた。 太陽みたいに眩しい笑顔が暑さを吹き飛ばしてくれる。…矛盾してるけど自分はそう感じた。 当日,君は風情のある服で来た。 今すぐスケッチに描きたいぐらい素敵な姿だ。 そして,屋台をぐるりと回る。何でも無邪気にはしゃぐ君は可愛かった。 花火が打ち上がる時間になると君は自分の手を取って走り出す。 花火が綺麗に見える場所に着くと君はホッとしたような顔をして見上げる。 花火の光で照らされた君の顔は美しかった。 自分は見惚れていた。でも君は気付かなかった。 花火に夢中な君は最後になるにつれて悲しそうにして微笑んでた。 自分には何故か分かる。君の感情が。 花火大会が終わると君は先に帰ってしまった。 自分は疑問がありながらも,後から帰った。 でも,絶対木の下で会えた。 自分は君の行動には干渉しなかった。 色々理由があるかもしれないから。 自分だってあまり干渉されたくない。 君も自分には干渉してこなかった。 だから居心地が良かったのだろう。 だんだん気温が下がり,秋の時期に入った。 山がカラフルに色付き,枯れ葉が落ち,音と景色が楽しくなる頃合い,君と会える回数が少し減っていった。 君の感情は明るいのに表情は何処か暗かった。 自分はもしかしたら会えなくなると思った。 だから,数日後,君に告白した。 君は告白に戸惑った様子だった。 口では了承したものの目線は下を向いていた。 自分は気になった。この事だけはどうしても知りたかった。何故戸惑ったのか。 君は泣きそうな目をしながら答えてくれた。 決断が辛かった。と。 それは"余命宣告をされているから"だった。 春の時には知っていたらしい。余命はあと1年だと。 でも,自分はそんな事は気にしなかった。 君と最後までいれるなら付き合う。と。 君は泣いて喜んだ。今まで見たこと無い表情。 そんな顔に胸を打たれた。 衣替えが始まった冬。 枯れ葉も無くなり風景も少し淋しくなった。 君と会う日もかなり少なくなった。 でも"クリスマスには会おう"と約束を交わした。 時は流れ,クリスマスの日。 自分はいつもどおり木の下で待つ。 待っていると足音が近づいてくる。 暖かそうな格好をした君の手元にはプレゼントがあった。 プレゼントを貰い開けてみるとスケッチでよく使うものだった。 でもよく見てみると,1つ1つに君のメッセージが書かれていた。 嬉しかった。今まで以上にものを大切にしようと思った。 自分からも君にプレゼントをする。 でも君は首を傾げる。 そりゃそうだ。だって,"もの"じゃないから。と。 自分は君にキスをする。 そして改めて好きを伝えた。 君からもキスをしてもらった。 そして好きを伝えられた。 ハグをして,お互いに愛を感じた。 それが君との最後だった。 年末を家族と過ごし,年始になった。 初詣に行き,またあの場所へ行く。 君の姿は無かった。 次の日も明くる日も君の姿は現れなかった。 そして今に至る。 今もずっとここでスケッチしている。 あの日君から貰ったものを使って。 時々君を想いながら描いている。 君を絵に登場させながら。 初恋をした君を,これからもずっと想い続ける。

創作短編小説書いてみました

"良かったよ"って言う方,是非いいねよろしくお願いします!

目標1000ぐらい…高すぎかも(笑)

ここからはフォロワー様にお願いです

これを,物語にしようと考えてるんですけど…

題は"消えた初恋"です

主人公二人を誰にしようかなって考えてまして

書ける可能な人
・森兄弟から
・8loomメンバーから
・Buddiesの,ふみふみから

ペアをコメント欄で良ければ書いてください🙌


愁斗×啓永
  など

あと,こういう感じでも


愁斗×〇〇
※〇〇は女の人の設定で

投稿いつになるか分かりませんが,案として欲しいです✨

それではまたね〜👋

この作品はいかがでしたか?

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コメント

5

ユーザー

森兄弟でやって欲しいです!

ユーザー

ふみふみペアで!

ユーザー

森兄弟のペアかふみふみのペアのどちらかがいいです!

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