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鬼の心

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鬼の心

3 - 初めてのお母さん

♥

37

2026年02月03日

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……って事なんだけど
分かる?

森羅

分かる訳ないだろ

そう森羅に ため息交じりに言われた

 

じゃ、僕は
人じゃないの?

 

歩けるのに……?

確かに オドは魂の宿る一部だ

魂は心臓部分に宿るから 胸辺りにオドが集結している

でも、言われてみると 足の感覚とかあるんだよね

下駄を履いているから 気をつけないと 音も鳴らすしからな……

……鏡を見てみて
そしたら分かると思う

手鏡を渡した

物は掴めるんだよね 人とかオドがある生き物には 当たらないけど

森羅

鬼って確かに不思議だな

 

嘘っ……見えない……

男の子は手鏡を机の上に置いた

名前を聞いてもいい?

 

僕は
南川優斗っていいます……

優斗

親はいない
来年は小学校に行くの

そっか……

(まだまだこの子は幼い)

(私は中学生の時だったけ)

(急に苦しくなったら
森羅と一緒にいたな……)

そんな事を考えていると 森羅が急に口を開いた

森羅

よし
これからは月影が親か

意地悪しく 笑いながら言った

(この子は……ん?)

(私と似ているような……)

優斗

え?
僕にお母さんができるの?

森羅

そうだ
この人がお母さんだ

そう言って私の事を指さした

え?
そのもしかしてって事?

森羅

何、とボケているんだ?

森羅

優斗
これからの名前は

森羅

影月優斗だ

優斗

え?影月?

(同じ、家系か……)

(人間としては
無縁だったのに……)

シングルマザーかよ……

森羅

ふっ
頑張れよ

そう言って背中をポンと叩かれた

その日の朝

それで優斗と家族になる事になった

これからは 自給自走の生活になる

今までの会社には 退職届出をだして縁切り

もう完全な鬼でも 生きていけるように

畑やサイトに売れる物を 作ったりする事にした

でも買い出しは さっすがに人の姿に戻る

優斗

ねぇ、学校って行ける?

う〜ん……

(難しいんだよな……)

鬼はね、学校に行っても
行かなくてもいいの

優斗

ええっと……
お母さんはどっちの方がいい?

私は
優斗の好きな方に
して欲しい

ちゃんと考えてからでいいよ

私も質問は受け付けるから

そう言って私は優斗の頭を撫でた

優斗

……うん
分かった

そう言って縁側にかけてった

転ばないでね

 

うん

(小さな子で良かった……)

(でもこれから大きくなるに連れて
私を怒鳴りつけるだろうな……)

(僕は他の人と一緒にいたかった
……って私も言いたかったな……)

(近所の子供とかいたら
良いんだけど)

(こんな山奥じゃな……)

そう聞こえない声で言ってから 私は優斗が座る縁側を見た

冬だけど 青々と生い茂っている草や 小さな川のせせらぎが気持ちい

優斗

ねぇ、お母さん
人と鬼って何が違うの?

人はね
生まれてから死ぬの

だけど、鬼は
死にたくても死ねない

人って儚いけど気楽なんだよね
そんな人を
鬼は守らないといけないんだよ

闇から、黒い光からも

優斗

黒い光?
分からない

そうだね

今は分からない方が良いよ

そう言って私は 木々に癒しを与えた

この作品はいかがでしたか?

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