ビーッ
侑汰
……。
今日はなんだか気持ちが軽い
仕事は相変わらず多いけど何とかやれている気がする
司紗
あ!加地さん!
侑汰
…村松くん
司紗
その資料僕がやってもいいですか?
司紗
加地さんの机紙でいっぱいになってたので……。
侑汰
…あ、いや
侑汰
大丈夫。自分でどうにかできるから
村松君にいつまでも頼ってる訳には行かない 俺は教育する側であって、頼られなくちゃいけないから いつもそうしてきた
侑汰
……村松君
司紗
はい!
侑汰
今日は取り引き先との用事があるから気を引き締めるように
司紗
ほんとですか…!わかりました!
取引先
おぉ、この案、とてもいいじゃないか
取引先
誰が考えたんだ?
司紗
あ、それは加地さんが……
取引先
やっぱり君か!
取引先
いつも助かってるよ。これからも期待してるからな
侑汰
……ありがとうございます
司紗
加地さんのおかげでスムーズに進みましたね!
司紗
さすがです!
侑汰
…別に俺のおかげなんかじゃない
司紗
…なんでそんな事言うんですか?
司紗
誰にでもできることじゃないのに…。
侑汰
俺の代わりなんていくらでもいるんだよ
侑汰
社長の息子っていうのは、1人だけかもしれないけどさ
司紗
……。
侑汰
!
侑汰
ごめん…八つ当たり
司紗
……いえ
侑汰
時々…劣等感ばっかりでしんどくなるんだ
侑汰
村松君だって仕事は早いし、こんなに優秀な息子がいて社長さんは幸せだね
なんでこんなことを言っているのか なにがしたいのか、 自分でもよく分からない
司紗
加地さんは素敵な人ですよ
司紗
……本当です
侑汰
……っ。
侑汰
早く会社に戻ろう
侑汰
さっきは失言をしてすまなかった
司紗
…はい