一覧ページ

過去に戻った炭治郎

第2話 - 第2話

2025年07月16日

#鬼滅の刃

#竈門炭治郎

#我妻善逸

#嘴平伊之助

#竈門禰豆子

#煉獄杏寿郎

さく

猗窩座との戦いが繰り広げられてから1日経った

竈門炭治郎

｢まだ実感が無いな｣

午後の検診をまじかに控えて、薬を飲んで大人しくベッドで横になっていた炭治郎は状況を整理した

竈門炭治郎

｢過去に戻ってきたにも関わらず身体が以前の頃とは違う｣

竈門炭治郎

｢猗窩座と戦った時も透き通る世界を見ることが出来た……そもそも煉獄さんを救えたにも関わらずなんで俺は未来に戻らいんだろう｣

竈門炭治郎

分からない……

我妻善逸

ｷﾞｬｧｧｧｧｧｧ

廊下から大声を出しながら走って来た善逸はすぐに部屋に入ってきた

竈門炭治郎

善逸そんなに叫んでどうしたんだ？

我妻善逸

ァ、炭治郎

竈門炭治郎

｢あの夜から善逸は俺を避けてるみたいだ、善逸は耳が良いから薄々わかるんだろう｣

そう理解していても避けられているという事実に少しだけ心が痛かった

我妻善逸

！炭治郎

神崎アオイ

善逸さぁぁぁん！

我妻善逸

ﾋｨｯ!

神崎アオイ

あ、炭治郎さんお休みの所すみません、さぁ！善逸さん薬を飲んでください！

我妻善逸

ｲﾔｱｱｧｧｧｧｱｱｱｧｧｧｧｱｱｱ!!!!

神崎アオイ

はぁ、

竈門炭治郎

･･･！

胡蝶しのぶ

なにかお困りですか？

神崎アオイ

しのぶ様！善逸さんがお薬を飲んでくれなくて

竈門炭治郎

･･･

胡蝶しのぶ

･･･竈門くん、？

竈門炭治郎

はい･･･？

胡蝶しのぶ

･･･いえ、それより善逸君薬はちゃんと飲んでくださいね？飲まないと治るものも治りませんよ^^

胡蝶しのぶ

何よりアオイを困らせないでくださいね

我妻善逸

は、はい･･･

胡蝶しのぶ

さぁ！竈門くん午後の検診を行いますから着いてきて貰えますか？

竈門炭治郎

わかりました

我妻善逸

･･･

竈門炭治郎

善逸ちゃんと薬を飲むんだぞ

我妻善逸

ぁ、うん、わかった

竈門炭治郎

偉いな

我妻善逸

･･･

我妻善逸

｢なんか、話しづらい大人の人と喋ってるみたいだな｣

胡蝶しのぶ

そこに掛けてください

竈門炭治郎

はい

胡蝶しのぶ

竈門くん

胡蝶しのぶ

まず傷に問題はありません、おそらく数日で完治するでしょう。

竈門炭治郎

そうですか、良かったです

胡蝶しのぶ

はい、ですが

胡蝶しのぶ

筋肉やその他の臓器体の機能が以前より恐ろしく上昇しています

胡蝶しのぶ

煉獄さんから聞く限り上弦との戦闘でも煉獄さんと引けを取らなかったそうですね

胡蝶しのぶ

竈門くん、あなたはこの短時間で何があったんですか？

胡蝶しのぶ

｢何より雰囲気が以前と違う、今は活発な少年と言うより･･･お館様のような｣

竈門炭治郎

･･･まず透き通る世界を見ました

胡蝶しのぶ

透き通る世界？

竈門炭治郎

煉獄さんや上弦の鬼の身体が透けて見えました、その透き通る世界に入ると肺や骨の動き筋肉の収縮、血液の流れを見ることが可能になりました

竈門炭治郎

これによって俺は上弦の鬼よりも早く技を放つことが出来、技を放つ前に回避することが出来ました

胡蝶しのぶ

そんな事が、おそらくその透き通る世界を見た影響でしょうか、、、。

竈門炭治郎

｢しのぶさんが、生きてる｣

竈門炭治郎

｢みんな生きてるんだな、しのぶさんも煉獄さんも甘露寺さんも悲鳴嶼さんも伊黒さんも時透君も玄弥もお館様もみんな、みんな生きてるんだな｣

胡蝶しのぶ

竈門くん

竈門炭治郎

はい

胡蝶しのぶ

大丈夫ですか？

竈門炭治郎

ぇ？

ズンズンっと力強い足音が近づいて来る音とその人を止めている数人の声が聞こえる

神崎アオイ

お、お待ちください！

嘴平伊之助

なんだなんだ？！

我妻善逸

ｱﾜﾜﾜﾜ

煉獄杏寿郎

失礼する！

バンッ！っと大きい音を立ててドアを開けたのは煉獄さんだった

竈門炭治郎

？

胡蝶しのぶ

煉獄さん勝手に入らないでください怪我人の検診中です

煉獄杏寿郎

うむ！それは申し訳ない事をした！すまないな！

胡蝶しのぶ

それで、なにか御用ですか？

煉獄杏寿郎

胡蝶に用はない、用があるのは竈門少年だ

竈門炭治郎

･･･俺ですか？

煉獄杏寿郎

あぁ！

煉獄杏寿郎

そこでだな胡蝶！少し竈門少年を借りてもいいか？

胡蝶しのぶ

特に異常もないですし、私も調べたいことがあるので構いませんよ

煉獄杏寿郎

助かる！行くぞ竈門少年！

竈門炭治郎

あ、はい！

嘴平伊之助

あははは！行くぞ紋逸猪突猛進！

我妻善逸

あ、おい待ってよぉー！

胡蝶しのぶ

｢透き通る世界･･･竈門くんの額の痣が濃くなっている事も関係しているのでしょうか、｣

竈門炭治郎

それで話と言うのは？

煉獄杏寿郎

うむ！それはだな

煉獄杏寿郎

以前の話をしようと思ってな

竈門炭治郎

以前

煉獄杏寿郎

俺が君に誰だと聞いた時の話しだ！

竈門炭治郎

！

我妻善逸

お、俺さ最近炭治郎が大人見たいに思えてさ

我妻善逸

やっぱり『音』が違うんだよ

竈門炭治郎

･･･

竈門炭治郎

｢なんて説明しよう、未来から来たんだ！なんて言っても信じてもらえるだろうか･･･。でも俺は嘘が苦手なんだよなぁ｣

嘴平伊之助

あ？上弦との戦いで強くなっただけだろ

我妻善逸

うんうん、そうだねってお前はさ、どの立場でこの話聞いてるわけ？！

嘴平伊之助

あぁ？いちいち騒ぐなようるせぇぞ

我妻善逸

は、もう怖いんだけど

嘴平伊之助

あ？

煉獄杏寿郎

直球に聞くが、再度同じ質問を聞こうか

煉獄杏寿郎

君は誰なんだ？

竈門炭治郎

｢誰って言われても、俺は俺なんだけどな｣

竈門炭治郎

竈門炭治郎です

竈門炭治郎

あなたと共に上弦と戦った、竈門炭治郎です

煉獄杏寿郎

･･･ふむ

煉獄杏寿郎

では質問を変えよう竈門炭治郎

竈門炭治郎

ﾋﾟｸｯ

嘴平伊之助

ｿﾞﾜｯ!

我妻善逸

ヒッ！

竈門炭治郎

｢あぁ、ダメだ俺はこの人を騙そうだなんて思えない｣

煉獄杏寿郎

君はなぜ上弦と戦えたんだ？

竈門炭治郎

なぜ、でしょうか

煉獄杏寿郎

ん？

竈門炭治郎

俺も分かりません

竈門炭治郎

俺がなぜ動けたのか、俺が何故ここに居るのか、俺がなぜ『日の呼吸』を＇＇今＇＇使えるのか

煉獄杏寿郎

ﾋﾟｸｯ

竈門炭治郎

なぜ

貴方がここにいるのか

煉獄杏寿郎

竈門、少年

我妻善逸

何言ってるんだ？炭治郎

我妻善逸

なんで煉獄さんがここにいるかって、炭治郎と煉獄さんが上弦と必死で戦ったからだろ？

嘴平伊之助

そうだぞ炭治郎、お前らが戦ったからだろ

竈門炭治郎

本来俺は上弦の攻撃を避けられる程の実力は無かったよ

煉獄杏寿郎

｢違和感｣

竈門炭治郎

俺は上弦の攻撃を避け切れず煉獄さんにギリギリで助けてもらったよ

煉獄杏寿郎

｢線と線が繋がっていく｣

我妻善逸

なんの話しを、

竈門炭治郎

信じて貰えないと思うけど、俺は

竈門炭治郎

未来から来たんだ

我妻善逸

未来って、

嘴平伊之助

何言ってんだよ炭治郎

竈門炭治郎

俺は鬼舞辻無惨を倒した未来から来たんだ

竈門炭治郎

だから上弦の参、『猗窩座』の攻撃を避けることも出来たし･･･技を知っていたからどういう攻撃がとんでくるかわかっていたんだ

煉獄杏寿郎

｢全くもって信じられないはずの話が、俺の心の中では納得している｣

竈門炭治郎

だから煉獄さんに起こる悲劇を防ぐことが出来たし、これから起こる悲劇を防ぐことが可能だ

我妻善逸

ちょ、お、俺だけ？わかんないよ

嘴平伊之助

俺は信じるぜ

煉獄杏寿郎

･･･

煉獄杏寿郎

竈門少年の言う未来には俺はいないんだな

竈門炭治郎

ﾋﾞｸｯ!

煉獄杏寿郎

そうか

竈門炭治郎

信じて、くれるんですか？

煉獄杏寿郎

信じる

煉獄杏寿郎

まだ出会ってまもないがその位はわかる

煉獄杏寿郎

君は嘘をつかない

煉獄杏寿郎

俺は君を信じる

竈門炭治郎

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

我妻善逸

｢あ、あぁこれダメだ。俺泣くわこれ｣

我妻善逸

｢だって、炭治郎の言動とかこの異様な大人っぽさに納得しちゃったもん｣

我妻善逸

｢それに今の言葉で『音』が、聞いた事のない位悲しい音が｣

我妻善逸

｢止まらないんだ｣

我妻善逸

｢炭治郎からも、俺からも、みんなからも｣

煉獄杏寿郎

竈門少年、君が体験したその未来の話を詳しく聞かせてくれないか？

竈門炭治郎

は、い

それから日が暮れるまで、日が暮れて朝になるまで、朝から昼間になるまで

ゆっくり、一から順に･･･丁寧にありのまま今までの辛かったことを、楽しかったことを、苦しかったことを、嬉しかったことを、全て話した

炭治郎は全てを話終わった瞬間に、今まで覆っていた殻を突き破ったかのように開放されたかのように感じた

竈門炭治郎

それが俺の人生でした

我妻善逸

うぅ、ぐずっ、

嘴平伊之助

ｽﾞﾋﾞ

煉獄杏寿郎

･･･竈門少年

竈門炭治郎

はい、煉獄さん

煉獄杏寿郎

よく、頑張ったな

竈門炭治郎

･･･

煉獄杏寿郎

君は君の心を貫き通した

煉獄杏寿郎

誇りを持て、

煉獄杏寿郎

そして

煉獄杏寿郎

話してくれた事に感謝する

竈門炭治郎

煉獄さん

竈門炭治郎

俺はおそらく、もうやり残した事を達成したので元の場所に戻ると思います

竈門炭治郎

何となく、そう感じるんです

竈門炭治郎

それでも、ここには煉獄さんがいるから過去の俺でも上手くやれると思います

竈門炭治郎

これからも俺をよろしくお願いします

煉獄杏寿郎

うむ

煉獄杏寿郎

君がもっと強くなれるように、君が君のように強くなれるように俺がしてみせよう

我妻善逸

大丈夫だよ炭治郎、俺達は如何なる時もお前の傍を離れてやらないからな

我妻善逸

一緒に強くなるんだ！！大丈夫だ

嘴平伊之助

俺様が着いてるからな！安心しろ！

竈門炭治郎

ありがとう

竈門炭治郎

ありがとう、本当にありがとう

そう言って炭治郎はその場で気を失った

竈門炭治郎

こ、こは

ご覧の通りです、どうでしたか？

竈門炭治郎

あぁ、もう悔いは無い

そうですか、それではまた

竈門炭治郎

ああ

来世で

？？？

お兄ちゃん！行ってらっしゃい！

？？？

あぁ、行ってきます！

ｶﾗﾝｯ

この作品はいかがでしたか？

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

さく

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

過去に戻った炭治郎

第2話 - 第2話

作者の他の作品すべて見る

#鬼滅の刃の新着小説
一覧

関連するタグ

過去に戻った炭治郎

第2話 - 第2話

作者の他の作品すべて見る

#鬼滅の刃の新着小説一覧

関連するタグ

#鬼滅の刃の新着小説
一覧