この作品はいかがでしたか?
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Lua*・🎼🍍
Lua*・🎼🍍
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暇72
すち
LAN
いるま
こさめ
みこと
すち
結局俺らは
行かなかった
いや…いけなかった
最期の願いなんて…言われたらさぁ
叶えてあげたいって思った
それに俺には…
ひまちゃんの苦しみを…抱え切れる気がしなかった
気づけなかった俺たちに
救う権利があるのかって 沢山考えた…、
でも…、わからなかった
悩んで…行けなかった俺たちに『行くべきだった』と伝えたのは
少し外が暗くなってきたころにかかってきた一通の電話だった
すち
LAN
こさめ
みこと
いるま
全員が…息を呑んだ
個室のベッドに横たわった包帯だらけのひまちゃん
彼の口につけられた酸素マスクと
穏やかに上下する胸だけが
彼が生きていると伝える 方法だった
すち
すち
いるま
あの時探していたらって
ずっと考えた
だけど過去には戻れないし 戻ったところで救えるとは思えなかった
よく考えたらわかったことだった
絶望に逃げたくなるほど苦しんでいたひまちゃんが
自殺という逃亡法を考えないわけがなかった
ただ唯一
すち
泣いて謝ることしかできなかった
暇72
あぁ…ひまちゃん
ひまちゃんはさ…、雨が止まなかったんでしょ…?
俺の心の中はずっと
雪が止まずに降ってるよ…。
何かに溺れていく感覚がした
暇72
暇72
すぐ気づいた
ここは俺の心の中だって
暇72
ザー、ザー…と降り注ぐ雨
それは俺が今まで流した涙と…変わらない気がした
水面に打ち付ける雨が、じわりじわりと俺の体温を奪っていく
暇72
凍えるほど寒い
ただ一つ…
暇72
手を伸ばした方向…一筋の光があった
そこは仄暗く、うっすらと橙色に光っていて
あったかかった
暇72
暇72
消えたくて
冷たい水底に自分から落ちてった俺が
今更戻りたいなんてバッカみたいだけど
だけど…
暇72
縋ることしかできない俺が
這い上がるなんて無理かもだけど
どうしても戻りたかった
暇72
伸ばしていた手を
降ろした
暇72
願って、願って願って
叶わないって気づいた
だから
暇72
すち
暇72
光が、強くなった
すち
LAN
いるま
みこと
こさめ
色とりどりの…5色の光
LAN
俺らを引っ張ってくれた温かいピンク色の光。 確かにちょっときもいけど、それでも好きだって言ってくれて嬉しかった
温かな、俺が辛い時そばにいてくれた… 俺らのリーダー
いるま
口が悪くて、司会とか人をまとめるのが上手い 紫色の暗くあったかい光。
…泣き虫で、弱い俺でも見捨てずにずっとそばにいて支えてくれた 俺らのことを大切に思ってくれた人
こさめ
可愛くて、それでいてかっこよくて、 人を笑わせて元気にさせるのが得意な水色の光。
俺より年上で、学校での唯一の救いだった、ただ1人 学校であって嬉しかった人。
みこと
ちょっと、いや結構抜けてて天然で それでも俺を照らしてくれた黄色の光。
ただ単純に俺のそばで背中を摩ってくれた、 大丈夫だって言ってくれた人。
そして
すち
大好きな人、ずっとそばにいたい人、 暖かく包み込んでくれる人、俺を照らしてくれた緑色の光。
暖かくて、流した涙を全部拭ってくれて、 俺が初めて心を開いた大大大好きな人。
暇72
暇72
すち
すっと、引き込まれていった
Lua*・🎼🍍
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