ラーシャ
(あれ?ここは…どこ?)

ラーシャ
(私の家じゃ…ない)

テリス
お嬢様!大丈夫ですか!?

ラーシャ
(こ、この人…誰!?)

ラーシャ
ね、ねぇ

ラーシャ
ここは、どこ?

テリス
っ!……………

テリス
お嬢様、覚えておられないのですか?

ラーシャ
?

テリス
…そう…ですか…………

テリス
ここは、デルビット王国です。

ラーシャ
(デルビット?どこかで聞いたことあるような………)

テリス
私は、お嬢様にお仕えしている

テリス
テリスと申します。

ラーシャ
(テリス?またこれも聞いたことがあるような………)

テリス
そしてお嬢様、あなたのお名前がラーシャ・ベリクル・シャラースです

ラーシャ
(ラーシャ・ベリクル・シャラース?)

ラーシャ
(っ!)

ラーシャ
(もしかして………)

ラーシャ
テ、テリス

ラーシャ
す、少し聞きたいことがあるんだけど聞いてもいいかしら

テリス
はい

テリス
なんでしょうか?

ラーシャ
私のお姉様のお名前は?

テリス
お嬢様のお姉様は

テリス
ローラ・ベリクル・シャラース様です

ラーシャ
(……………)

ラーシャ
テリス、

ラーシャ
ごめんだけど今、一人にしてくれないかしら?

テリス
かしこまりました。

テリス
なにかありましたら電話でお呼びください。

ラーシャ
わ、分かった

ラーシャ
ありがとう

私はこの時、やっと理解ができた。そう、この世界は恋愛ゲームの世界ということ!
ラーシャ
(まっ、まさかそんなことが起きるなんて……あり得ない!!)

ラーシャ
(で、でも私の名前もお姉様の名前も合ってるし………)

私は、どうやら転生というものをしてしまったらしい。
私は転生する前、普通の高校生だった。でもある日、轢かれそうになった男の子を助け轢かれて死んだ。
ラーシャ
(普通にあっけない人生だったな…)

私のしていた恋愛ゲームは、主人公の少女が色々な王子から好かれるというお話。そして私は、そのゲームの悪役令嬢に転生したのだ!
ラーシャ
はぁー

ラーシャ
(本当に最悪すぎるよ……)

そして、このゲームの私の姉は男の人達に体を売っていたのだ。
ラーシャ
(普通にヤバイことしてるんだよね~)

ラーシャ
(ってそういうこと言ってる場合じゃない!!)

ラーシャ
(あぁぁ!もう!一体どうすればいいんだろう)
