あの日から、
学校に行くと、
いつも話しかけてくれた2人も、
ミラノと目を合わせることも
なくなった。
ミラノ
(こんな経験、はじめて………)
ミラノ
(み、見ないでよ………)
何も知らないクラスメイトからの視線が
ミラノにとって痛かった。
ミラノ
(ときどき、2人は)
ミラノ
(目を合わせてくる)
ミラノ
(その時は)
ミラノ
(ただ目を合わせるだけじゃなく)
ミラノ
(その後に笑い続ける)
まだ学校が始まって2ヶ月。
あの頃は
『もう2ヶ月』と思っていたのが
『まだ2ヶ月』と思うように
なっていた。
ユア
ねえカナン?
ユア
なんか良いと思わない?
カナン
ん? 何が?
ユア
なんか、過ごしやすくない?
カナン
あっ! わかるう?
ユア
分かるよ〜
ユア
当たり前だっつーの〜 笑
2人の笑顔は、
ミラノが見た中で
いちばん楽しそうだった。
ミラノ
(そっか………)
ミラノ
(初めっから、私がいない方が)
ミラノ
(よかったんだ………)
ミラノ
はは………
ミラノ
ふふふふっ………
ミラノの瞳に輝きは無く、
いつの間にか乾いた笑い声が
口から漏れていた。
2人の視線に気づくことなく──。






