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練習が始まって
僕は忙しなく動いていた
雪斗
スポドリを作る手順とか
タオルを渡す瞬間が
すごく懐かしくて
マネージャーになったことを
実感させてくれる。
侑
治
雪斗
侑
角名
雪斗
雪斗
稲荷崎のみんなのフォームに
バレーを見ているという興奮を覚える
でも、その中でも
僕は綺麗なレシーブを見てしまった
雪斗
雪斗
雪斗
僕はみんなのプレーに心を踊らせる
ビビーッ!!
北
雪斗
みんなのプレーに魅せられて
ブザー前の準備が出来なかった
侑
雪斗
雪斗
雪斗
侑
侑
治
雪斗
雪斗
雪斗
北
アラン
アラン
ボールに触れた
ボールを弾いた大きなアランさんの手が
僕の頭を撫でる
角名
角名
アラン
アラン
北
北
雪斗
北
治
治
治が仰ぐ仕草をすると
みんなが笑顔になった
このメンバーは
笑顔が絶えないチームで僕は好きだ
雪斗
でも
ふと侑の顔を見ると
体育館の扉を見つめていた
なんだか表情も強ばっていた。
それに気づいたメンバーたちも
何かを察していた様子だった。
雪斗
僕には何が起きているのか
分からなかった。
雪斗
侑
侑
北
治
治
アラン
治
みんなの会話からなんとなく察した。
手紙の主が来ているということを。
雪斗
雪斗
角名
雪斗
角名
角名
手を合わせて
僕を落ち着かせてくれる
雪斗
いつも何かを考えてて
何を考えているのかは
僕には分からないけれど
多分倫太郎さんが1番
僕のことを心配してくれているんだろう
侑
雪斗
侑
侑
北
北
北
みんなは目を合わせて頷いていた
北
治
治
雪斗
雪斗
仲間の頼もしさを感じつつ
"このチームのことを支えたい"
そんな気持ちが強くなった一瞬だった
雪斗
雪斗
手紙の主が体育館に来てから
数時間が経過して
部活は終わりに差しかかろうとしていた
侑
治
侑
治
侑
侑
雪斗
北
北
雪斗
雪斗
雪斗
北
北
北
侑
信介さんと僕を置いて
みんなは着替えに行った
雪斗
雪斗
北
北
雪斗
北
北
雪斗
信介さんの言葉の優しさを噛み締める
正直僕はワクワクしていた
雪斗
北
北
北
雪斗
雪斗
北
僕は正解のとおり
ボール籠を第2倉庫へ 持っていくことにした。
雪斗
雪斗
ガラガラガラッ…!!
?
雪斗
迂闊だった
1人にならなければ良かった。
信介さんに
"一緒に来て"って
言えばよかった。
雪斗
雪斗
?
?
相手はジリジリとこちらに近づいてくる
僕は後退りするしかなくて。
雪斗
?
?
?
僕はボール籠を盾にして後ろに下がる。
倉庫の扉を抜けて
声を出そうとした。
でも…──────
雪斗
雪斗
恐怖で声が出なくなってしまっていた。
雪斗
目線だけが彼を捉える。
信介さんは気づかない。
?
?
雪斗
ようやく声が出たと思ったのに
少し遅かった。
雪斗
僕は首を掴まれてしまった。
相手は女の子なのに
力が強くて抵抗できない。
雪斗
締め付ける力が次第に強くなり
息がしづらくなる感覚が僕を襲う
僕の目の前は、次第にぼやけてくる。
雪斗
"これで良かったのかも"なんて気持ちも 少なからずあったワケで。
バレーボールを自分でプレーすることが
もうできない現実が 目の前に映し出されるようで。
雪斗
次第に手にも力が入らなくなってきた
雪斗
俺は今
有り得ん光景を前に
立ち尽くしとった
北
フードを被った女子生徒が
雪斗の首を絞めている。
俺の足は震えとった。
北
ダッ…!!
女子生徒やからと容赦はせん。
これは犯罪や。
北
?
?
?
?
?
俺は女子生徒の腕を掴んだ
北
北
北
北
頼むっ…誰か反応してくれ…!
俺の声は、体育館へ響く。
もうメンバーは着替えとる頃やろうか…
体育館に響く俺の声を聴きながら
誰も来おへんと感じていた。
でも
俺の声は確実に
メンバーに届いとったらしい。
治
治
治
治
治は女子生徒にジリジリと詰め寄る
?
?
治が女子生徒を拘束し
俺に言った。
治
治
治
北
───…
───…
然るべき対処をした後
床に倒れる雪斗に声をかける。
北
北
北
俺からは想像がつかんような 大声だったらしく
他のメンバーも駆けつけてきた
アラン
侑
角名
メンバーの誰もがみんな
目の前の光景に ただ立ち尽くしとった。
"大切なメンバーが倒れとる"
アイツらにとっては
その事実だけで
思考を停止させてしまうほど
受け入れられん事実やったんや
北
北
角名
1番素早く行動した角名によって
救急車が呼ばれることとなった
俺はその間も、雪斗に声を掛け続けた。
北
北
雪斗はもうすでに
目を瞑ったままの状態で
動かんかった。
最悪の事態を想定する俺がいた。
救急車と警察のサイレンで耳が聞こえん
北
救急隊員
救急隊員
救急隊員によって
雪斗から手を離された俺は
床で膝をつくしかなくて
警察
北
警察からの声に
返事をしたところで周囲を見回す
メンバーは各々行動しとってくれていた
アランは警察と一緒におって
治と説明をしてくれとる
角名と侑は雪斗の付き添いをするらしい
北
北
自分の行動が遅いせいで
1人でボール籠を持っていかせたせいで
起こってしもうたこの悲劇。
北
"雪斗は生きとるんやろうか"
"最悪な事になっとらんよな?"
色んなことを考えとって
口が思うように回らへん。
北
北
北
警察
警察
警察
警察
警察は俺を慰めるように 声を掛けてくれとって。
それでも俺には、
あの光景が頭から離れんかった。
北
北
北
北
北
北
ぐるぐると駆け巡る場面
今の状況と自分の感情。
全部が混ざって
頭の中がぐちゃぐちゃになってもうた。
ただ、
俺は、
雪斗が目を覚ます事を祈っていた。
もう、祈るしかなかったんや。
北