夜の帳が王都を覆い始めた頃、 私は隣にいるこはねの手を強く握りしめ、裏門へと走っていた。
背後では処刑場へ向かう兵たちの怒号が風に乗って押し寄せる。 こはねも私も息を切らしながら必死になって走った。
捕まった時が、私たちの終わりだった。
こはね
杏
私はこはねを連れ、咄嗟の判断で城を飛び出した。 王国に背く行為だとは分かっていてもこのままではこはねが冤罪で処刑されてしまう。 それだけは絶対許せない。許したくない。
( いい感じの背景がなかった ´•ω•` )
私達は“国境の森”と呼ばれる場所へ入り込み、月明かりに照らされた獣道を進んでいく。 風の音にさえも怯えながら。
( いい背景なかった ´・ω・` )
やがて、王国を遠く離れた小さな丘の麓に着いた頃、こはねの脚はもうとっくに限界を迎えていた。
こはね
杏
私は周囲を警戒しながら、こはねを安全な木陰へ座らせた。
杏
胸の中でその言葉だけが繰り返される。
その時、草を踏むような、柔らかい音がした。
私はこはねを庇うように構えた。 剣はない。それどころか武器一つ持っていない。 戦えるのは素手だけ。
杏
月光の下に姿を現したのは、白い装いをした、中性的な黒髪の少年だった。
杏
その少年は私の声に驚いたように目を瞬かせ、ゆっくり両手を上げながら言った。
??
??
声は落ち着いていて、敵意等は感じられなかった。 本当に道を見失っただけのようだ。 私はまだ警戒したまま、一歩踏み出し、強く言い切る。
杏
少年は、少し困った顔をして少し悩んでから名乗った。
一歌
こはねは震えた声で答え出す。
こはね
私はそのこはねの言葉を遮るように短く言い放つ。
杏
一歌と名乗る少年は私達をしばらく見つめていた。 その瞳には、警戒や同情、判断等、いくつもの感情が混ざっていた。
やがて一歌は静かに口を開く。
一歌
その言葉には私は少し驚いた。 見ず知らずの他国の人間に、そんなに手を貸すのか。
私はこはねと視線を交じあわせた後、深く息を吸って言った。
杏
それが、私と一歌、こはねの、冒険の始まりだった。
まだ、互いを全く知らない。 でもどこか似ている影を抱えたもの同士の第一歩だった。
杏ちゃんとこはねちゃんが主役の物語。
皆様応援お願いしますっ!!
好評であればパラレルワールドとかも書きたい、!!
あの時一歌じゃなくて遥だったら……!とか!!
いやー妄想が捗りますw
あ、話しすぎましたかね、?
それでは!!
To Be Continued …… NEXT ⇉ ♡ 15
1413,48.
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