題名未定

綺麗な夕暮れだな...

昔も___とここで見たな

2ヶ月前

水はそう言って、苦しそうな引きつった笑顔を見せた

俺も人生に疲れていたからしょっちゅうここにきた

それでも、水といる時間は幸せだった

でも、そんな幸せにも平等に終わりが来る

次の瞬間

ドンっグシャ

鈍い音がして何があったのかと振り返ると

そこには車に轢かれ、血を流して倒れている水が居た

水はかろうじて息はあるが、動かなかった

もう水は助からないのだと、

それでもその事実を受け入れられ無かった

俺は動かなくなった水の手を握り続けた

その後近くを通った人が救急車を呼んでくれ水は病院へ運ばれた

水が手術室に運ばれ

"もう助からないだろう"

そう思っていてもどうしても諦めたく無かった

ガラガラ

結果はわかっていた筈だ

でもやっぱり悲しかった苦しかった

そこには酷く冷たい水が目を覚ます気配もなく横になっていた

数日後に水の葬式が行われた

水の葬式はほんとに地獄だった

目の前の棺桶の中に愛する人が居ると思うとほんとに気が滅入りそうだった

俺の番がきて合掌をした

その瞬間記憶が溢れ返り泣き崩れた

現在

俺の毎日の生きがいは水のお墓参りだった

ここには水が居る気がしてつい来てしまう