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あかり
あかり
たかし
あかり
あかり
たかし
たかし
あかり
彼女の言うことを軽く受け流して、目的の廃病院まで車を進める
たかし
あかり
たかし
あかり
想像していたのと、数倍綺麗な病院が出てきた
男
男
たかし
ごく普通の男性が正面玄関から出てきた
男
男
たかし
あかり
あかり
渡された名刺を見てみると、男の名前とここの病院の名前が記載されていた
あかり
あかり
あかり
たかし
失敗した
近場で手頃そうな心霊スポットだと思ったのに
あのサイト、帰ったら絶対に低評価してやろう
鈴木
鈴木
鈴木
案内された院内は、きっちり整備されていた
あかり
たかし
鈴木
鈴木
鈴木
あかり
あかり
鈴木さんは何処かへ小走りで去っていった
案内された応接室に入ると、高そうなソファと机が並んでいる
あかり
あかり
あかり
彼女はすでに柔らかそうなソファに見を沈めてお茶を飲んでいる
たかし
たかし
水を選び、彼女の隣に座る
あかり
あかり
あかり
あかり
たかし
たかし
ガクッと突然全身の力が抜けた彼女が此方へ倒れてくる
たかし
たかし
たかし
彼女と同じように、突然体の力が抜ける
疲れていたとはいえ、こんな急に座れないほど体の力が抜けるのはおかしい
どうして?
鈴木
助けを求めようとしたが、体が動かない
意識を保っているもの限界だった
医者である鈴木さんが来た事で安心したのか
俺は完全に意識を失った
鈴木
鈴木
目を覚ますと、目の前に鈴木さんが立っていた
俺は、あの綺麗な部屋では無く
荒れ果てた研究室のような場所にいた
「ここは何処だ」そう言おうとしたが声が出ない
声だけではなかった、体も動かせない
鈴木
鈴木
鈴木
鏡を差し出される
自分の頭に管が刺さっている
鈴木
鈴木
信じられない
こんな事が今の技術でできるわけ無い
映画の中の話だろ?
でも、頭の中に管が入っているのは現実で
体を自由に動かせないのも現実
寒気が止まらない、でも体を震わせることも出来ない
そうだ、彼女は?
あの子は無事なのだろうか
あかり
あかり
女の子?
鈴木
鈴木
女の子?
女の子?
あかり
女の子?
鈴木
鈴木
あかり
後ろから彼女の声が聞こえた
こんな彼女の声は聞きたくなかった
おそらく彼女も自分と同じ目に合っているんだろう
その状態の彼女で無邪気に遊んでいる少女がいることも恐怖に拍車をかける
女の子?
女の子?
女の子?
あかり
女の子?
女の子?
あかり
抑揚のない声に恐ろしい会話
叫びだして、泣き出してしまいたいのに、許してもらえない
鈴木
鈴木
座っていたのは車椅子だったようで
くるり、と反対方向に向きを変えられる
目を背けたかった
自分ですら見たことのない穏やかな笑みを湛えた彼女
彼女の膝の上には首がグラグラとしている少女が座っている
そして、彼女の頭は
額から上が切り取られ、脳がむき出しになっていた
むき出しの脳には、直接電極が貼られている
女の子?
鈴木
女の子?
鈴木
女の子?
女の子?
鈴木
女の子?
女の子?
鈴木
鈴木は少女の頭を掴むと
ぐっ、と持ち上げた
ミチァと嫌な音を立てながら
少女の頭は完全に胴から分離した
鈴木
女の子?
膝に置かれた生首からは血が滴っている
なのに、無邪気に、満面の笑みで
「よろしくね」と言った少女が酷くアンバランスで
恐怖が限界に達したのか、また意識を失ってしまった
女の子?
廃病院
女の子?
廃病院
廃病院
廃病院
女の子?
数年後
あかりと結婚し、幸せ真っ只中の俺は
あの悪夢は完全に忘れていた
あかり
あかり
たかし
あかり
たかし
たかし
あかり
たかし
あかり
たかし
あかり
そして、生まれて来たのは
可愛い、可愛い、女の子だった
そして俺はあの夢を思い出した
女の子?
たかし
あかり
たかし
自分の娘があの子である確証はない
たけど、どうしても
あの恐ろしい光景が浮かんでくる
俺は、ちゃんと
これから生まれてくる我が子を
ちゃんと愛せるのだろうか