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浩文
そう言われて、物心ついた時から居たダンボールから目を離して、声のした方向に目を向ける。
椿
そう声に出そうとした。でも…
椿
僕は犬だから。これしか出来ないんだ。
浩文
椿
嬉しい。もう、1人じゃないんだね。
ーーー
浩文
貴詞
蒼
浩文
貴詞
蒼
浩文
貴詞
浩文
貴詞
浩文
椿
何してるんだろう。住んじゃダメなのかな。
蒼
椿
住んでいいんだ!嬉しい!
蒼
浩文
蒼
貴詞
蒼
貴詞
浩文
椿
あぁ、俺にも家族ができたんだ。
ある日、夕方に目を覚ました。
女
椿
女はそう言って尻尾を掴む。
女
女
椿
痛い、痛い、痛い
浩文
助けて
女
浩文
女
浩文
女
浩文
女
浩文
女は駆け出して行った。
浩文
そういう浩文の声は優しくて、大好きだった。でも、ここから出ないといけない。
女はまた来る。
自分が捨てられたのをいい事に、僕のせいにして暴れちゃう。
そしたら、大好きなみんなが…怪我しちゃう。
その為にも、僕は…
もう1度人生があるとしたら…
人間に生まれたいな。
そしたら、皆と話せて、皆と…
僕は外目掛けて走った。
夜だった。
椿
やっぱり浩文は追って来る。
ダメだよ。来ちゃ、ダメなんだよ。
どうにか浩文を撒いた。
それから何日も経った。
お腹すいた。
前まではこんな空腹、耐えれたのに。
椿
食べる物を探しに歩く。
すると、即座に目に入ったのは…
浩文
浩文だった。
そこでふと、信号に目をやった。
…赤だ。
浩文の元へ走った。
浩文のお腹を押した。いや、正確には頭突きした。
浩文
全身が痛いのと、あの3人に謝らなければという感情が押寄せる。
ただ、1つだけ。
1つだけ1番先に思ったものがある。
「こんなどうしようもない僕でごめんね。拾ってくれてありがとう。」
もし出来たら、これを伝えれればいいのにな…
僕の意識は、そこで飛んだ。