ファイヤ売りの少女
とある日、わたし――マチコちゃんが住んでいた孤児院がなくなりました。経営主がお金だけ持って逃げちゃったのです。わたしは一人で生きていくことになりました……でも、わたしにはお金がありません。だから、わたしが売れる唯一の『魔法』を売ることしかできませんでした。
「ファイヤ……ファイヤは要りませんか?」
だけど、ファイヤは売れません。寒い冬空の下、わたしは凍え死なないように、ファイヤを発動することしかできませんでした。
「『ファイヤ』……あ、やべっ」
すると、わたしのファイヤは王城を燃やし尽くしてしまいました。指名手配されて、賞金首となり、生きるために仕方なく勇者やら冒険者やら騎士やらをボコボコにしていたら、いつの間にか魔王になってしまいました。
わたしはお腹いっぱいごはんが食べたいだけなのです。だから魔王って呼ばないで!
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