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恋愛・ロマンス
序、その夢のときめき
1話から読むまた夢を見た。
舞台は学校のグラウンドで、周囲の風景には理由なき既視感があった。建物や施設の配置は私が通う中学と酷似していたが、微妙に異なる点もあった。例えば今私が寄りかかっているバスケットボールのゴールや、視界に入る鮮やかな人工トラックだ。
夢の中のトラックは色が鈍く、ゴールの外見も質素だった。遠くの木々は現実よりも茂っていたが。
以前にも同じ夢を見ていたから、違いに気づいた。何度も見ているうちに、これが確かに私の学校であり、単なる類似ではないとわかったのだ。






