夏川鳴海
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ストーリー
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ノベル
目覚めると、そこは病院の一室だった──24年ぶりに異世界から帰ってきた元勇者北見瑛太（きたみえいた）。しかし異世界とこちらの世界とでは時間の流れが違うらしく、日本での瑛太は、なんと転移したあの時から数年という、少年の姿のままだった。
子供の体に大人の精神と、戸惑いの感情を抱きつつも叔母が女将をする旅館『すずらん』にて新生活を始めることになったのだが、そこにはあろうことか異世界で討ち取った魔王の生まれ変わり、現在は血の繋がった実の妹である北見萌（きたみもえ）がいて……。
兄妹同士となった元勇者と元魔王は、日本での平穏な生活を続けるため平和協定を結ぶことになったのだが、ある日を境に状況が一変してしまう。生まれ変わった魔王討伐のため、異世界より、元勇者パーティーだった仲間たちが、日本へと攻め込んできたから。
【イラスト：aa44】
もしかして…身体…入れ替わってる？
ヤンキーであり、番長でもある林直哉（はやしなおや）は、地味でいじめられっ子の女子、糸井香菜（いといかな）と、身体が入れ替わってしまう。
そうとは知らずにいじめっ子たちは、本日も香菜をいじめるのだが…当然、中に入っている直哉が黙っているわけもなく──
「今日から私のペットね。絶対服従。じゃなきゃ、捕らえられて乱暴されたって、警察に言うから」
女子高生に手を出してしまった近藤雅士（こんどうまさし）は、脅されて──飼い犬になる。
全裸…四つん這い…首輪…しつけの鞭…。
エスカレートしてゆく彼女の命令。
──そう、喜久井真幌（きくいまほろ）は、犬のことが好きで好きでたまらない、変態だった。
妹であり、唯一の家族だったカナエが、何者かに殺された。逆さ吊りにされた、カナエの亡骸。すぐ下に置かれた、血のたまった桶。凶器と思われる、柄の赤い日本刀。兄であるサトルは犯人探しを始める。全てはカナエを殺した犯人に、徹底的な復讐をするために。しかし調べを進めるうちに、村にある、とある風習の存在が明らかになってくる。風習は、異質でいて閉鎖的、残虐でいて呪術的。そう【生贄の生き血】が──
