透明な世界で僕たちは生きたい

学校を拒んだ少年・江川枇翠。
彼を支えるのはただひとりの友――神代碧芭。
｢透明の世界に行かない？｣
その言葉をきっかけに、二人は“色を失った世界”へと旅立つ。
現実から逃げた先に待つのは、癒しなのか、それとも真実なのか。
透明な世界で、ふたりは｢生きたい｣と願う。

アナタがいない葬式

交通事故で突然命を落とした少女・駒井絵恋。
自分の葬式に立ち会うが、そこに恋人・永井佑絃の姿はなかった。
妹の紅愛、母の初華、父の煌介、友人の瑞葉――
大切な人々の思いを見つめながら、絵恋は｢なぜ彼が来ないのか｣という疑問にとらわれていく。
やがて少しずつ浮かび上がる、事故の真相と佑絃の秘密。
葬式に“いない”理由の先に、絵恋が最後にたどり着く答えとは――。